週刊店長情報 唐揚げって鶏だけ?2024.04.29
金曜日の朝まで別の話を用意していました。近々「らっく生活瓦版」発行予定なのでその原稿を店長情報に載せて訂正した物を瓦版に載せようと考えたのです。ストーリーも頭の中で出来上がっていました。それが神のお告げとやらが突然「唐揚げって何で鶏だけなんかぃ。豚の唐揚げ牛の唐揚げは何でないの」とのワードが頭の中に出てきました。何か理由があるはずだと思いスマホに「何で唐揚げは鶏だけなの」と問いかけると回答が出てきました。それを読んで「何も知っていない」と実感してタイトルを唐揚げにした次第です。
唐揚げは子供が小さい時に良く出てきた料理です。京都で一人暮らしの僕は揚げ物をほとんどしません。近頃は14センチの鍋で使っているのでたまに揚げ物を作ります。フライパンとかは殆ど使いません。揚げるのはホタテの揚げ物とか取り扱いの冷凍品です。1回3個程度です。
唐揚げについて書いた事はありません。水嶋シェフの唐揚げ0.8%塩分の調理方法を紹介した事はあります。弱火調理は今料理番組でよく聞かれるようになりました。当方のセミナー講師でした。講演前後からテレビ出演が増え続けたのです。今はかなり有名になっています。
何で唐揚げは鶏しかないのか調べてみました。一般的には揚げ油を使用した調理方法で小麦粉又は片栗粉をまぶして油で揚げた物を唐揚げといいます。
鶏の唐揚げが他の肉と比べて固くなりにくい訳
コラーゲンの量が少ない
コラーゲンは65度以上になると固くなってしまいます。コラーゲンの量が少ないと高温で揚げても固まりにくい。硬くならないのが一番の魅力でしょう。
水分が多い
他の肉と比べて水分が多い為下味が浸みこみやすい。
脂の溶ける温度が低い 脂は常温で固形 油は常温で液体です
牛肉は45度、豚肉は40度、鶏肉は30度。人間の体温は36度なので食べた時最も溶け易い。
味が淡白で調理しやすい
しっかり味付けできるので調理しやすい。
唐揚げを初めて売り出したのは昭和7年 銀座の鶏肉専門店の支店で営業不振の料理長が考案した料理。大分県中津に沢山唐揚げ店があるのは多くの養鶏場があったことから。
中国から渡ってきた唐揚げは江戸時代に普茶料理として紹介されてきた物で豆腐を小さく切り油で揚げ醤油と酒で煮た物。今の唐揚げに近い料理法は煎出、衣かけと呼ばれていた。
中華料理では揚げるというより「油通し」酢豚などの料理はそうなっている。
その他の唐揚げ ふぐの唐揚げ タコの唐揚げ ごぼうの唐揚げ
唐揚げと竜田揚げの違い
唐揚げは 味付けは自在 粉もさまざま
竜田揚げは 醤油みりんベースに漬け込む 粉は片栗粉を使う。昔「鯨の竜田揚げ」もあった。
竜田揚げの由来 百人一首「千早ぶる神代も聞かず竜田川からからくれないに水くくるとは」に由来しているのだと食文化研究所の北野智子さん。竜田川は奈良県にある川の名前。
からりと揚がった衣(赤い色)とその上に浮かぶ白い斑点模様を「竜田の錦」(もみじ)に見立てて命名された風情ある日本料理の名前だと北野さん。
今はやりの麹を使った唐揚げも作られています。醤油麹唐揚げとか塩麹唐揚げです。
ひょっとして「そんな事あんたに言われんでも知ってらぁい」という方には無駄な時間でした。
「お勉強」になったという人が一人でもいれば書いたかいがあります。