週間店長情報 同室患者がインフルエンザ 31 5
そろそろ退院が見えてきた頃の話。
杖2本歩行から1本杖になり更に杖なし歩行に進展。リハビリも杖なし歩行訓練になっています。筋トレと歩行訓練 荷重を掛けた訓練もあります。この間も病院内の移動は車椅子。松葉杖での病院内での使用はかなり使えるようになってからです。「車椅子生活から おさらば」長かったです。
その頃から「退院はいつ」と。看護師さんに退院の希望を伝えました。退院準備の為に外泊が決まりだそうです。2泊を申請しましたが許可になりません。退院準備の外泊は1泊と決まっているらしいです。「1泊では判らんから2泊がいい」とごねましたが医師の判断です。外泊許可が出て退院の日時がほぼ決定になった頃 困った事態が。
次の日が外泊と言う日に同室の患者に異変。その患者にはいろいろな事を教えてもらいました。お百姓さんの彼は「猪が畑で暴れる理由」を知っていました。僕の畑は猪に荒らされているので理由を知りたかったのです。彼によると「猪は背中に泥をつけて微生物とかダニを退治している」と言うのです。畑の作物を食べているのではないというのは判っていました。これだと納得です。又サルは賢いというのも興味がありました。電柵を付けても隙間から入るというのです。親サルは大きくて入れなくても小猿は入れるので作物を取って来させると言うのです。
彼の場合は首の手術。したけれどあまり効果はなかった模様。手の痺れは寒さに弱いようでリハビリも手の温熱水療法。どうみても僕より年配。聞けば僕より2歳年下。「ウソでしょう」と言いたいです。奥さんも僕と同じ年代の田舎のおばさんにしかみえません。
そのおっちゃんが朝の体温測定で「お熱あります」と看護師。暫くして再度測定「あらっ まだある。おかしい。検査必要」とか言う話が聞こえます。1時間後「インフルエンザ」と言う看護師の言葉。「今部屋の準備をしています」ほどなくして「隔離します」となりました。かなりざわついています。僕らはカーテン越しにしか様子が判りません。隔離された後僕らの部屋は入室禁止の張り紙。その上僕らだけカーテン付きの特別トイレ。部屋の外に出る時は全員マスク着用強制。非常事態発生 整形外科でこんな事が起きるとは想像できませんでした。
「俺の外泊許可は次の日大丈夫かいなぁ」同室の患者に看護師がタミフルの投与の許可を求めています。同室の二人は同意しました。僕の番です。「拒否します」食えない奴です。看護師の説明は丁寧でした。重篤な副作用についても話をしています。断らないのが普通でしょう。
あのタミフルですぞ 噂に聞いていましたが ここでこんな事に遭遇するとは神様が仕組んでくれたのでしょう。タミフルを飲んだ人がどういうことになるか興味津々。異常行動が起きているのは知っています。看護師は「インフルエンザ菌の死滅時間は6時間」潜伏時間は48時間だと聞きました。外泊許可がどうなるか担当看護師の判断らしいです。「外泊許可の取り消し」も。
家内が毎日ノンアルビールと生野菜(便秘対策に生野菜が有効だと判ったので毎日届けてもらっています)を持参してくれていますが入室出来ません。部屋の外で受け取りました。前のベッドにいるお爺さんの愛人はいつもと同じ様子で入室。事態を爺さんから知らされてすぐに退出。もう一人の同室の人の家族もすぐに帰りました。僕らの部屋は特別になったのです。入室する看護師 助手は全員マスク。頻繁に来ていた掃除おばさんは以後一回も掃除に来ません。
隔離されたのが午後6時。これだと午後12時まで起きているとインフルエンザウイルスは死滅する筈。寝ないで起きているのが一番だと判断。「インフルエンザと闘うな」と言うセミナーでウイルス対策は喉を乾燥させない事だと聞きました。同室の二人が「何もなければいい」のです。寝ている場合ではないです。12時過ぎても何も起きませんでした。翌朝担当看護師が「外泊許可OK」となりました。入院したから経験出来たのです。入院さま様の出来事でした。