週間店長情報 カレーの科学 2021.07.26
随分昔ですがカレーうどん発祥の食堂に入ったことがあります。場所は早稲田大学の近く。操体法の会が早稲田大学で行われた時です。普通カレーうどんは食べません。カレーうどん発祥の食堂だというので食べる事に。食べた感想って「なんもない」です。普通のカレーうどん。うどんにカレーが載っているだけでした。「これは美味しい」とか「まずい」とは言えません。
カレーなんて誰でも知っている食べ物です。国民食と言っても良いくらいです。カレー大学があるのをネットで知りました。学長によればカレーは味が繊細、日本人は繊細な味がわかる民族だとか。味は五味。カレーは五味がある食べ物らしい。カレーを店長情報で取り上げるとは思っていませんでした。前週スパイスの話をする前にカレーの資料も漁っていたのです。今回はシチューの話にしようと決めて資料をネットで検索。これでいいかと決心した後にカレーの資料が別の場所から見つかりました。通り一遍の話では面白くないので付けたタイトルが「カレーの科学」これなら今まで聞いたことがない話になりそうです。シチューは別の機会に。夏なのでカレーの話に。
カレーの歴史とかはみんな知っている話しだと思うので割愛。インドからイギリスに渡った物が北海道に上陸。インドにはカレーはなくカリがあります。
基本的なスパイスだけは押さえておく必要がありそうです。
カレーの基本的なスパイス
ターメリック ウコンの事で黄色に色付けするのに欠かせないスパイスです。
クミン エスニックな芳香を持つ。香り付けに欠かせません。加熱で香りが強調される。
コリアンダー 香菜(パクチー)として知られ実の部分は柑橘系の香りとスパイシーな香り。
レッドチッパー 唐辛子の粉末 辛味をつける成分 品種によって辛さや甘みが違います。
これは最小限必要なスパイスです。他の物を加えるのもよしで配合基本はターメリック0.5、クミン1、コリアンダー1、レッドペパー0.5。
いろいろ漁っていると脳化学者の茂木なんとか言う人の脳波の実験が出ています。カレーを食べるとIQが「7」上がると言う結果が出たというのです。カレーを食べると脳にドーパミンが出るとも出ています。詳しく知りたい人はネットで検索して下さい。
科学的と言えば水島シェフのカレーの作り方が参考になります。一般的なカレーの作り方は材料を炒めて水を入れカレールゥを入れて出来上がり。ルウもいろいろ市販されています。「カレーぐらいあんたに言われなくても作れるわい」と大分部の人は言うでしょう。誰が作ってもそんなに差は出ないと考えちゃいます。今回は科学的カレーの作り方を紹介します。
水島シェフは「野菜は50度の温度で3分」肉は弱火でゆっくり火を通します。肉にバルサミコ酢を加えます。仕上げにメープルシロップで味を調える。以下に説明します。
野菜は50度で3分煮る
これ以上の温度で加熱すると野菜が煮崩れてしまうのです。50度は煮崩れしないギリギリの温度。ザルに上げ湯切りする。新たに鍋に水を入れ野菜を煮ます。
肉は弱火でじっくり火を通します。フライパンを使います。
高温で肉を炒めると旨み成分の肉汁が出てしまうからです。肉の皮を下にして。火が通ったら裏返します。焼きあがったらバルサミコ酢を加えて酢の成分を飛ばします。これを野菜鍋に投入。
野菜鍋の湯を少し取ってルウを伸ばします。これって味噌汁と同じ方法です。溶いたルウを鍋に入れ仕上げにメープルシロップを加えます。市販のカレールウは甘みが少ないので甘みを加える必要があるとシェフ
この調理法はカレーだけでなくシチューや肉じゃがにも応用できます。知っていて損はなさそう。