週間店長情報 マイ醤油にチャレンジ 30 3 12
「醤油作りだけはお止めになったほうがよろしいんじゃないですか」とマルカワ味噌の社長。味噌作りは盛んですが毎年醤油作りをしているというのは聞きません。素人には難しいらしい。どちらもよく似たもののはずです。いつぞや「味噌を絞ったら醤油になるんとちがう」と言う人がいました。理屈から言えばありです。これが醤油の元祖だという説があるくらいです。「味噌からぽたぽた垂れてきたものが醤油の元祖」と出ています。難しく考えれば出来ませんが「たかが醤油その気になれば作れるわい」と開き直るといいのです。簡単に言えばアミノ酸を食塩水に入れれば出来上がるのです。アミノ酸って旨み成分です。シイタケ 昆布 かつおから取れそうです。これらから作った出汁に食塩水を入れれば出来上がります。「色がない」と言えばカラメル色素を入れればいいでしょう。「カラメルは発がん性」「うるせぇ奴じゃなぁ。それなら炭の粉を入れるっちゅうのはどう」それらしい物が出来るのです。本物のアミノ酸醤油の作り方は違います。たんぱく質(なんでもいいです。大豆粕 おから イワシ 人の毛 鯨のひげ等)を塩酸で処理した後苛性ソーダで中和したものに風味をつけたもの。代用醤油として戦後作られていたらしい。醤油作りで粕として捨てられているものを食塩水で戻してもそれらしいものが出来るみたいです。醤油と味噌の違いは絞るか絞らないかの違いだけです。絞らないとたんぱく質とでんぷんが残っているのです。でんぷんは甘み成分、たんぱく質は旨み成分です。代用醤油より出汁を食塩水に入れた物の方が自然食っぽくて良いと感じるのは僕だけでしょうか。本物が作りたいという方にはとっても便利なものがあります。醤油もろ味と塩がセットになっている「醤油作りキット」これを使えば誰でもマイ醤油が作れます。販売しているのは和歌山の湯浅醤油。当方はときどき買っています。僕が作るのではなくメンバーが作っています。出来上がったものをいただく事があります。このキットはペットボトルの中に食塩水を作り「醤油もろみ」を入れて出来上がりを待つだけです。発酵するので蓋は乗せて置く程度。1日1回振って攪拌します。(これが面倒なので当方は作る気になりません)3ヶ月は続けます。6ヶ月くらいで出来上がりです。1年寝かせてもいいです。3年寝かすと3年物の醤油が出来上がります。メンバーが作っている醤油どうやら3年物がありそうです。「おすそわけ」を期待しています。これは相手の気分しだいですからこちらから「頂戴」とは言えません。価格は醤油より高め。作るのを楽しむ為のものです。本当の醤油作りは大豆を柔らかく煮ることから始まります。ここは味噌と同じです。違うのは麦を粉砕して空炒りする事です。何で空炒りするのかわかりません。たんぱく質が熱変性するのだと想像しています。さました小麦と大豆に麹菌を振り掛けます。これで発酵を待つのです。30度前後の温度を1週間程度キープする必要があります。これが大変みたいです。出来上がったものが「醤油もろ味」です。これを食塩水の中に入れて発酵を待つのは醤油作りキットと同じです。ここまでなら「別に」面白くも何ともないと言われそうです。これからが僕ちゃんの本領発揮です。「そうこなっくちゃ。面白くない」と言ってもそんなに奇抜なアイデアが頻繁に出るわけではないです。無い知恵を絞って考えました。というか単なる思い付き。試してみる価値はありそうです。醤油作りを分解すると大豆を煮るか蒸す。小麦は乾煎り 麹をつける 出来た醤油もろ味を食塩水に入れるということになります。醤油もろ味が簡単に出来れば後はお茶の子さいさい。ありました 便利なものが しかも毎週注文を取っています。これを使えば大豆を蒸す必要もありません。簡単すぎて腰を抜かしてしまいます。発表です!!豆麹を使うのです。小麦は強力粉を使います。強力粉をフライパンで空炒りすればいいのです。冷ましたものを豆麹と一緒に攪拌。放置。30度前後の温度もアバウトに考えればどこでもいいのです。温度が低いと発酵の進み具合が遅くなるだけです。目くじらを立てるほどではないです。出来た醤油もろ味を食塩水に入れて後は「寝て待つ」だけです。面倒な事が一つ「毎日攪拌3ヶ月」これは修行です。