週間店長情報 野生動物が人間を斬る 人間世界の鍵 2023.03.20
今回は近々発行する「野生動物が人間を斬る」の原稿です。箸休めのつもりで書いています。
人間世界には不思議なものが存在する。その中の1つ「鍵」について検討してみる。家には大部分鍵が付いている。玄関が最初で更に各部屋についている家もある。何でも「個人のプライベートを尊重」するらしい。各家には貴重品を入れておく金庫がある。これにも鍵がかかっている。大きな家には倉庫とか納屋がある。これにも鍵がある。留守にする時に鍵をかけるだけでなく家に在宅している場合でも鍵をかける。
鍵は家だけではない。車にも鍵が取り付けてある。これもすごいぜ。何がすごいといっても二重に鍵が付いているのだ。最初にドアを開けて車に乗り込む。更にエンジンを掛けるのにも鍵が必要なのだ。近頃の車は自動で鍵をかけたり、開錠される車も出来ている。それでも鍵に変わりは無い。車以外の乗り物ではバイク、自転にも鍵が付いている。
建物にはみんな何がしかの鍵が付いている。学校、美術館、博物館、いろいろな建物には鍵がかかっているのだ。それも門だけではない。各部屋とか貴重な物にはガラスの箱に入れてある物はほとんど鍵がかかっている。理由は盗難とか破損の恐れがあるかららしい。そのくらいガードをしておかないと人間は展示物を盗んだり、損害を与えかねないかららしい。
建築物だけではない。道路とか海岸とかにも鍵をかけて入れないようにしている場所もある。危険だとか権利の関係でそうしている場合もある。人間世界には所有権とかいって他人に占拠されないようにする為の鍵があるのだ。これも到る所に存在する。
一番頑丈なのは銀行だろう。これはすごい。ATMと言うお金の入出金の出来る預け払い機だがこれは頑丈。ここでは一日中監視カメラでも見張っている。人間はチャンスがあればこれでも盗もうとする奴がいるから不思議だ。
銀行より盗み易いのは自販機だろう。これは全国到る所に配置されている。人の眼は届きにくい。これを盗む泥棒も出ている。その気になればドリルとかハンマーで叩き割るらしい。
銀行と同じくらい頑丈に作られているのは宝石店。物は小さいのに高価。ケースに入っていて鍵がかかっているので普通は盗み出せない。これもハンマーで叩き割られればひとたまりも無い。ショーケースに入れて鍵を掛けていてもハンマーには適わない。どうやら人間は品がよくない輩がかなりいるようだ。チャンスがあれば盗みを働く人がいるのだ。
我々の仲間で住処に鍵をつけたりしている仲間はいない。鍵をつける習慣がない。我々は自由だからだ。何も心配事が無いのが我々野生動物。人間は大変な心配性の生き物のようだ。家に鍵をかけるのは事件が起きるのを防ぐ為だろう。同じ人間を信用していないのだ。金庫なんて家に鍵がかかっているのだから我々なら無用だと考えるが人間は心配性なのか信用できないのか判らないが家の中にある物まで鍵を掛けてしまうのだ。
家に鍵がかかっているし納屋。倉庫、金庫にも鍵がかかっているに侵入する奴もいるらしい。心配にはきりが無い。特にお金持ちは大変。財産を守る為にかなりの金をつぎ込まなくてはいけないのだ。お金の為にお金を使うというとんでもない事をするのが人間なのだ。
彼らは不幸だ。稼がないと生活が出来ないと嘆き、稼いでも楽になれないのが人間なのだ。彼らは安心という境地には到底到達できないだろう。
このままいくと更に厳重な事をしでかすだろう。鍵の範囲が拡大していくのだ。「いやそこまではしない」と言っている人間でも油断は出来ない。鍵を掛ける対象ってもうほとんど残っていないのも事実。それでも難癖をつけて頑張るのが人間。かばんは当たり前。靴とかスーツにも鍵を掛ける事に。これでは我々と張り合うのは永遠に無理じゃろうて。