週間店長情報 ストロー君は悪くない 30 11 19
「今度はストローに肩入れかい」「そういうことではないのですが」「ストローなんて厄介者扱い。あんさんが肩入れしたからってどうなるものではない」「弱者の味方をしたいのです」「ストローって一回使っておしまい。味方をしようにも手が無いのでは」「そんでも何とか肩入れしたい」「そこまで言うんなら勝手にしぃや」と言う事で。ストローの話をする事に。
ストローの歴史は古代メソポタニアに遡りますとネットに出ています。陶板に図が載っているのです。小麦粉を粉にして焼いたものに水を加えて発酵させるとビールが出来ます。(今のビールと違います)それを飲むときに使ったのが麦棹(麦わら)です。古代人はかなり飲んだようです。近代にビールが発明されたのではないのは確かです。何で麦わらが必要かはビールを作るとわかります。
ビールが出来ると下により(不純物)が沈殿します。これを飲むとほとんどの人は下痢をします。当方は30年以上前にビール作りキットなるものを買いビールを造りました。当時僕に知識はなかったのです。酒造りに杜氏として働いていた親父が面倒を見てくれました。「これはまだ発酵していない」と言えばイースト菌を投入。出来上がりをみんなで飲みましたが僕以外は全員下痢をしました。僕のおなかが頑丈だったのではなく僕は下のよりを飲まなかっただけです。
ストローはわらの意味です。日本では岡山県の寄島町が発祥の地だと言われています。麦わらからストロー作りは始まったのです。原料の麦を生産する農家が減少したことから原料確保が困難に。結果ビニールストローへと移行し現在のポリプロピレンを原料にしたストローが製造されて現在に至っています。麦藁帽子も同じ原料麦藁です。
形状は今も変わりません。蛇腹がついて曲がりやすくしたのは日本の発明。ラインを入れたものがありますがこれに意味は無いらしい。ただ売れたので継続して作られているのです。
ストローが今問題になっています。海洋ゴミで一番多いのはプラスチックごみ。其の中でストローは数パーセント。これがヨーロッパで問題になってきたのです。更に日本に飛び火。大手飲食チェーン数社が廃止を宣言しています。このままではストローは肩身が狭い状態が続きそうです。
「プラスチックごみは分解しにくい」と指摘されています。数年前に取扱っている化粧品製造会社の技術担当者と話をしたとき「生分解プラスチックも分解されない」と聞きました。彼の話だとプラスチック分子は分解されずに粉々になるだけだと聞きました。「そうなんや」と納得。
カビ博士の講演でプラスチックはカビに食べられてしまうことを知りました。カビ博士の著書に写真もでています。先生に聞いても見ました。「新しいプラスチックはなかなか分解しないがいじめてやると簡単にカビに食べられてしまう」と先生。虐め方は「新品の板を砂利にこすり付けて傷をつける」のだそうです。浄水器の逆浸透膜も同じです。浄水場の膜濾過もしかり。
ゴミの海洋投棄はほめられた事ではないですが「地球はそんなにやわじゃない」のです。ゴミを減らす事には賛成です。回収して資源ごみとして扱うのもいいでしょう。
美肌水考案者の今井先生は「プラスチックゴミは高温で燃やすのが一番」だと言っています。焼却炉を傷めることも無いらしい。傷める心配があるのは生ゴミ。これは土に埋めるのが一番だと。
ストローの回収まではいいでしょう。その後は燃やすのが一番でしょう。燃やしてもイオウとか含んでいないようですので害はなさそうです。再資源としては?です。コストがかかりすぎそう。
大手チェーンはストロー使用を廃止して希望者に紙のストローを配布するらしい。きっとマスコミ対策。自分達は「環境に優しい企業」をアピールしたいからでしょう。
紙とポリプロピレンストローでは価格差が3倍以上になるとネットででています。中国製は安い。普及するかどうかは判りません。日本製を販売できるか検討しています。
実際はストローよりも沢山海洋投棄されているごみがあるのです。可愛そうなストロー君。