週刊店長情報 靴の相談日 25 9 9
数年ぶりに靴でお世話になった診療所に行きました。行くなり装具士の河合さん(女性)が「先生の回忌で来たの」というので「知らん」と僕。「あーた 勘がいいのねえ。何も考えなくてこの日にくるなんて」と彼女、続けて「あなた 先生の死も当てたものねぇ」亡くなった安積先生の13回だと知りました。先生にはお世話になりました。全く利害関係のない僕が「勉強したい。診療所に行ってもいいですか」と言っても「いいよ」と言ってくれたのです。そんな関係が「先生が亡くなる」まで続きました。その為皆さんよりはるかに靴の事には詳しくなりました。皆さんだけでなく治療師でも僕より知らないでしょう。別に威張るつもりはありませんが。教えてもらえないのです。靴の勉強会に出ればいいのですがこれもそのつてがありません。更に靴業界特有の専門用語が判りません。ドイツから来た靴の専門家の話を聞いても治療師は「ちんぷんかんぷん」なのです。初めに習ったのは「靴の履き方」です。聞けば誰でも納得します。靴の改造の仕方で腰痛 膝痛が改善します。当方はその材料も手に入れています。もうひとつの僕の顔と言う事になるのでしょう。このままだと永久に靴の相談日にいけません。思い切って仕事の一部をキャンセルして診療所に行く事に。靴についていろいろ聞いてもらいたい事とか知りたい事があったのです。行けば聞けるのです。知らない人が100人集まっても判らないものは「判らないのです」以下に知った事を。
ハイランダーは倒産
ヤクフォームとハイランダー靴の代理店はアキツトレーニングですがその一つのメーカーが倒産したと言うのです。ハイランダーの靴部門を売却して買った会社が倒産したとのこと。何で買ったのか不思議です。
エコーについて
エコーは診療所で使っていた靴です。今回の訪問では全く見当たりません。エコー本社が世界戦略の為日本独自の靴は認めない方針になったとのこと。エコーアートが診療所で使っていたシリーズですがこれが無くなりました。代わりの靴は無いらしい。エコーアートを治療靴として長年使っていました。ゴム底なので摩耗しにくい。
外国製ポリウレタン底靴について
靴は履かないでも劣化します。外国製の高価な靴も例外ではないです。日本は高温多湿なのでゴム底 ポリウレタン底は加水分解してボロボロになるのです。随分昔ですが役所に勤めていた近くの「誠一」さんから「同じ名前 靴のサイズも同じなのであげる」と靴をもらった事があります。高価な靴だったのでしょう。いざ 履いて大阪に行った時に靴底がぼろぼろと取れてきたのを思い出します。当日に同じ事を言う患者がいました。「大事に取ってあったのに」と言うので靴屋の大持さんが「箱に入れてしまっておくのが一番悪い」と。誰も知らない事です。大事にしないで履き続けるといいのです。
アサヒメディカルシューズについて
一部の店に置いている靴アサヒメディカルシューズについて聞いてみました。靴底の踵部に渦巻きのある靴です。O脚に有効だと聞きました。僕の判断は「鍛錬靴」です。これが正しいのか知りたかったのです。靴屋の大持さんは「アサヒの靴の発明者はその後発展させた靴を特許申請している。渦巻きを靴の第五MP関節側(中足骨)にもつけた靴です。アサヒに商品化を依頼したのですがアサヒが断った事から別の会社から発売になった」その会社はヨネックス。彼の判断も僕と同じでした。
ハイカット靴について
ハイカット靴がO脚の人に有効だと知りました。その場で履いた人が「楽」だと言ったのです。これも今までしらなかったことです。でもイタリア製。価格は高そう。装具士の河合さんは「同じ格好の靴ばかりだと飽きる」と言うのです。日本人は特に飽きっぽいのです。装具としての靴は1年半で作りかえる事が出来ます。保険で。その為に今までと違う靴を欲しがるのです。
革の靴下について
革の手袋があるのなら革の靴下があると良いのではと言う僕の提案。革の足袋の販売を検討しているのです。靴屋の大持さんに豚革のインソールを見せてもらいました。豚革はうすいので靴の内側素材として使われていると聞きました。何で革かというと布足袋は汗を吸うと縮むからです。足は汗をかくと膨潤するのに。
その他 3Dプリンターについての話も。「靴を考える会」が復活。世話人の一人が僕等の知っているコンドルの阪田さん。僕も参加する事になるかも知れません。久しぶりだったので河合さんが「ナカショウさん 今日はみんなでご飯食べよう」というので付き合う事に。帰りは皆さんが玄関の外まで見送りに。医者の天野先生(安積先生の長女)までも。こんな事は全くない経験です。