週刊店長情報 誰も言わない 仕入の原則 保存版 30 5 14
「変わる世の中変わらぬ原則」と言う本を読んだことが有ります。著者は故邱永漢。作家で経営コンサルタント。邱さんは実業家でもありました。いろいろ会社も経営していたのです。普通のコンサルタントのようにアドバイスだけの人ではなかったです。著書は沢山あります。「朝の来ない夜はない」は有名です。邱さんは香港が中国に返還する前「香港が中国化するのでなく中国が香港化する。其の後中国が日本化する」と言っていました。20年以上前です。
毎週通りかかる伏見稲荷神社は普通の日でも外人で一杯です。「ここは日本?」と思ってしまうくらいです。妹が工場長の縫製会社は長年中国人を雇っていましたが近頃は年増(30~40才台の女性)ばかりになってきたので代わりにカンボジア女性が来ることになったと聞きました。中国人は「20年前はよかった」のですがだんだん権利を主張するようになって使いづらくなったらしい。カンボジア人は今の所おとなしいし仕事もまじめ。そのうちベトナム人も参加になるかも
中国人の人件費が上がったのでカンボジア人に変更したのです。原則通りです。こんなことがアフリカとかでも起きていそうです。需要と供給で決まるのです。メキシコ人が密入国してアメリカにいくのも原則通りです。みんな得する方に行きたいのです。逆に戦争とか内戦をしている国からは国民が逃げ出しているのも事実。しがみついて「国を守る」と言う人は少ないのです。
今回は自然食品店の仕入れの原則について述べることにしました。誰でも納得できる内容です。聞けば納得する筈です。綺麗ごとは言いません。商売って本音勝負の世界です。
僕は皆さんの話より店に置いてあるものを見て何を考えているのか何に興味があるかを判断しています。「ウチに置いてあるものは全部本物」と言っている店でも当方から見たら「これって変」と思うものが沢山あります。展示商品はウソをつかないです。店主の心の鏡です。
仕入は売り上げを左右します。その為店主店長の独占事項。スタッフには出来ないと考えるのが普通。僕はあえて「間違いだ」と言いたいのです。仕組みを作れば誰でも出来るのです。
具体的には仕入商品を三分割します。説得商品 納得商品 ほっとく商品です。説得商品は高額品で説明に時間がかかる商品 しかも利益率のいい商品です。納得商品は数分で判る商品。ほっとく商品は「みりぇあわかる。くえぇあわかる」アイテムで価格の安い食品です。これについては何回か話をしたことがあります。覚えている人もいるでしょう。この区分けが第一段階。
ほっとく商品は判断無用。即座に取り扱いましょう。食品のレベルをはっきりさせればいいだけです。店の基準で 国産無添加でOKなのか 有機JAS 無農薬でないとだめかです。
納得商品の判断基準は「好き嫌い」です。店主店長の好みで決まるのです。好みを分解すると「あそこの問屋の物ならOK」「あのメーカーの物はバツ」店主店長がスタッフにいつも言っているから判る筈です。「どんな人にも分け隔てなくするのが人の道」と言うのは小学校のせんこう。商売では役に立ちません。好き嫌いはどうすることも出来ません。と言う僕も例外ではないです。
最後の説得商品 これは出来れば取扱しないのがベター。「何で?儲かるのに」と言われそうですがいずれ全部だめになります。高額品はネットの得意分野だからです。儲かるからこちらが頑張って説明しても客は「スマホで検索 ネットで三割引きじゃん」となり再訪問の時に聞くと「考えています」とか言われておしまい。今 家電量販店で起きている現象です。これって現実。
高額品の営業はスーツで訪問するので見るだけで判ります。対応は「帰って」で終了。「おめぇ スーツに恨みでもあるんかい。ひょっとするとスーツ持っていないのでは?」「いや あります1着 しかも30年くらい前に家内の兄が合わなくなったとかでもらった物。今でも役に立っています」「スーツ買った事ないの」「いやあります。35年以上前に1着」「今時30年前のスーツを着ている人なんかおらんでぇ」僕の事はほっといて 仕入の原則保存版 きっとお役に立つ筈。