週刊店長情報 地下足袋の欠点 30 5 7
当方は足袋靴研究の第一人者(自称 誰も研究している人がいないから。きっと、五本指靴下 普通の靴下 靴 足袋靴 足 草履についても造詣が深いと言われています。これもうぬぼれ)自然食業界ではほとんど誰も研究していないからです。足と靴については靴屋で研究している人達がいて詳しいです。自然食品業界の人が勉強しようとしても難しいです。たとえ勉強会に出てもちんぷんかんぷん状態です。業界用語が判らないのです。
操体法では「足は親趾、手は小指」と習いました。受講生にもそのように伝えてきました。これだと下駄草履が素晴らしい履物だと言えます。それを信じていましたし疑いませんでした。大部分の操体法関係者は今もそうでしよう。治療師も「靴は重要 足にフィットした靴選びが大切」と言うぐらいでしょう。「どういう靴を選べば良いの」と突っ込まれるとお手上げです。
グリーンアイズの森口(故人)さんから「不思議な医者がいる。自然食品店の前で、はさみで靴の中敷きを作っている」と言うのです。関心はありましたが店は枚方。当時大阪には取引店がなかったのです。操体法仲間が主催してその医者の講演会をすることを知り参加する事に。
講演を聞いて「俺って何も知らんのやぁ」と。すぐに先生を紹介してもらいましたに。その場で弟子入り志願。勉強する為の書籍を教えてもらいました。恩師水野祥太郎先生の本と英語の本それに先生の著書それに履物研究の第一人者原田碩三先生との共著の本。これが始まりです。
先生は靴医と呼ばれていました。20年以上前です。自然食品店で毎月している靴相談日に行く事からスタート。足と靴を勉強するトータルフットケァ協議会にも入会し勉強を続けました。
先生から「おめえ 足袋靴を研究するなら足袋の勉強をしたほうがいい。京都にともえやという誂え足袋を作っている店がある ともえやのおっさんに足袋の事を聞きに行ったら」と言われたのです。続いて「ただでは可哀そうだからわしの足袋を2足買ってきてくれ」と言う事でともえやに
先生はよく「あそこにあんなん あんねん」と言うのです。訪ねて行って報告すると「しゃろ 判ったか」と言うのがいつもでした。靴材料代理店にも行きました。先生の名前を出すと社長が応対してくれました。こうやってお勉強。手足を取ってというのはなかったです。
トータルフットケアの勉強会で足袋職人を呼ぶことになり「ともえや」さんにお願いしましたが引退ということで「まるたや」足袋をを紹介してもらいました。こちらも京都。南の方でした。会でまるたやさんの話を聞きました。「ともえや」さんは京都の四条近く お客さんは花街の芸者さんとか踊りの師匠さん 一方「まるたやさん」は女優 力士さんが主お客でした。ここで不思議なことが、ともえやさんは足袋を履く人は全部外反母趾だと言います。まるたやさんは「そんな人はいない」と言うのです。よく聞いてみるとともえやさんの芸者とか踊りの師匠は足をきれいに見せるため「詰め」て履くようです。女優さんとかお相撲さんはそういう事をしません。足に合わせて作っていたのです。歌手の岩崎宏美さんとか大関横綱の足袋を作ったと言っていました。
今回は足袋の欠点を言うのではなく地下足袋の欠点を指摘しようとペンをとったのですが前置きが長くなってしまいました。股の割れているのも欠点なんですがここでは割愛。足袋靴と地下足袋は靴としては似ているのですが違いがあります。足袋靴はふいご現象が起きて靴の中の換気が出来ます。地下足袋は換気が出来ません。こはぜが足首上まで有る為です。靴の中は足が汗をかけば湿気が発生。これを出すのがふいご。靴の先は空洞になっています。捨て寸と呼ばれています。踵の方は丸くなっています(殺しと呼ばれています)。歩行で足をあげたり着地したりすると足先の空気が踵の方に移動更に外に出入りするのです。その他屈曲部(中足骨)がはっきりしないのも問題です。「カウンター」(踵部)が弱いのも欠点。足の捻じれ対策が出来ていないのです。以上の欠点が地下足袋にあります。これを解決した地下足袋ができるといいのです。目下対策を研究中。