週間店長情報 個別対応社会 2021.02.01
ラーメン店で麺の太さが選べない話をした事があります。ラーメン屋だけではありません。うどん屋もそうです。カレー屋も同じです。これって全部提供する側の都合です。ステーキ屋も例外ではないです。ステーキ屋で食事をする場合ステーキの重さ、焼き具合を聞いてくれる店はほとんどありません。家族で食事をする場合食べ盛りの子供が「僕は国産でなくてもかまわない。安くてもボリュームがたっぷりのニュージーランド産サーロインが食べたい」とは言えません。たいてい国産牛専門店。国産、外国産どちらも扱っている店がありません。これって大量生産大量消費社会です。効率優先の店です。誰もこの事に気がついていません。
自然食品製造も例外ではありません。当方の扱っている練り物 ちくわが4本から5本入りに変更になりました。どう考えても時代と逆行しているのです。常務(社長の弟)だと言う人が京都に来て話をした事があります。僕とうまが合って2本入り3本入りちくわを作ってくれたのです。程なくして退社。2本入り3本入りは廃番になりました。何でこうなるかと言えば誰も希望を言わないからでしょう。自然食品生産者は少ないの「いやなら 買って貰わなくていい」のです。コンビ二では2本入りちくわが出始めました。競争が激しくなるとお客さんの都合が優先されるのです。自然食業界はまだまだ供給側の都合優先になっています。お菓子類も同じです。30年以上前から変わっていません。容量がお客さんの意向が反映されていません。当方でつめているものが数点ありますが理由は「売れる容量」にするためです。少容量アイテムはますます増えそうです。
付き合いのある会社で数社昼食時間は留守電になっています。大会社ではありません。全員一律に食事を取る必要はない筈です。銀行だって昼休みに業務停止していないです。お客様第一主義ではありません。社員第一主義です。社員は大切にされるべきだと思いますがその前提はお客様あっての話です。商売は買ってもらって成り立つのです。
自然食品店に関わっている僕達にも問題があります。会社が大きくなると営業と配送、事務が別々になります。分業化されるのです。それぞれ自分の担当だけに専念します。これが非効率を生むのです。当方付き合いの会社でも伝言だけなので誰か電話に出た人が担当者に伝えてもらえばいい内容の場合も「担当に代わります」と。無駄な時間が出来るのです。「正確に伝わらない場合がある」と言われそうですが伝えたい内容は「○点追加だけ」と言う内容がほとんどです。そうでない場合はファックスします。自動音声対応の会社もあります。これはパソコンの修理担当会社とか運送屋の場合です。繋がるまで何回もボタンを押さなくてはいけないあれです。これも個別対応ではないです。人間が掛けているのに対応は機械。人間が機械に振り回されているのです。すぐに対応できません。これらって何か変だと思いませんか。業務効率化はいいのですが本末転倒になっているのです。もっと進んだシステムが開発される事を祈っています。
自然食品店はまだ発展途上だと見ています。解決すべきアイテムが沢山あります。100%と言わなくてもそれに近い状態まで店が進歩し続ける必要があるのです。競争が激しくなると進化せざるをえなくなります。今は競争相手が少ない為に変わらないのです。変わる方向は予想ですが自店の得意分野のアイテムを増やして特徴を出す事になる筈です。製造も同じです。無添加製造会社は競争相手が増えてきそうです。今までのアイテム 容量の見直しが必要になるのです。かなりのアイテムの容量はミスマッチだと見ています。30年前と今では家族構成と世帯人数が減ってきています。一人用二人用食品が少ないのです。売る側、製造する側の都合が優先されているのはだまっているからです。「売れているからこれでいいのだろう」と製造は思っているのです。
「これからは個別対応の時代」になる筈ですが依然として供給側の力が今は強いです。少しずつ個別対応アイテムが増えていくと見ています。早く対応した会社が伸びそう。