週刊店長情報 ヘナを美容師の視点で考える 23 11 28
ヘナとの関わりは15年ぐらいになります。世阿弥「家伝の書」花の章を読んだことから決心。初めは「俺 茶髪にしよう」と思っただけです。その時に美容室で僕が使えそうなものを探していた時にヘナなる物を知ったのです。付き合いのある美容師が「私 うまく使えないのでこれ あげる」と言って500gぐらいのヘナをもらったのです。ふりかけ隊のメンバーの美容師に話をしたら「私 それ研究したい」となり「じゃあ 僕の頭で」となり今に至っています。その間いろいろ試しました。ヘナにもインド産 イラン産があり等級もあることを知りました。その他塗布の仕方とかミョウバン水をいれるとかいろいろな試みを続けました。更に今はやりの通販の植物から採ったという毛染めも試してみました。その欠点については報告した事があります。以前メーカー訪問時僕のページを見て「あんた自分の取扱商品の欠点を指摘したりするのはおかしい」と言われた事があります。僕は自分の取扱の欠点とか問題点も公表しています。昔の化粧品卸だとしなかったでしょう。情報はオープンがいいと思っていますから今後もこの姿勢は変わらないでしょう。グレーの取扱商品がいくつかあります。代替え品が見つかった時点で変更の予定です。元々美容室を廻るのが仕事です。今も何十店か付き合っています。ヘナの取り扱いをしている店はごくわずか。自然食品店でポピュラーになっている物です。普通ならもっと取り扱いの店があってもいい筈です。最初に美容師から言われた事は「時間がかかりすぎる」です。彼女達にとって塗布して1時間放置というのはバツなのです。これは美容師の世界では常識です。変わった美容師がいて「安全な物を」と考える人がいるのも事実です。安全だと言われている酸性パーマだってそんなに普及していません。店は本当のことを言いませんが本音を言えば「採算的に合わない」と言う事でしょう。それ以外の問題も大分出ています。通販の毛染め剤の普及がすごいのです。ヘナを追い抜いてしまいました。通販の毛染め剤又はヘナを使っているお客さんが店に来ると困った事が起きます。「パーマがかかりにくい」のです。自然食品店の皆さんは「安全」が一番ですが美容師にとっては「パーマがかかる。かかりやすい」が関心ごとです。パーマがかかりにくいとパーマ液を沢山使うか放置時間を長くしなければいけないのです。これと同じ現象を聞いたことがあります。引退した美容師が「システィンパーマをかけ続けていると突然かからなくなる」その時は「アルカリの強いパーマ液でパーマを1回かけるとまたシスがかかるようになる」と聞きました。酸性カラーでも同じことが起きているそうです。酸性パーマは掛かりにくいので技術が必要だとも聞きました。巻くときの技術の差が出るのです。ヘナを続けているとパーマはかかりにくくなるのはどうも本当見たいです。その上 新生毛と色のついた境目から差が出来るのも欠点。ヘナを続けていると重ねて塗ったところは色が深くなっていきます。最後はまっ黒になります。この黒が困りものです。色を薄く出来ないくらいのカラスの黒です。毎日塗り続けても新生毛との差はズーと続きます。通販の白髪染めを続けました。色落ちが激しいので1カ月シャンプー材を使わないで色落ちを見た事があります。それでも色落ちは変わりません。ヘナの方が落ちにくいようです。「一般のアルカリの白髪染めはその差は出来ないの」と聞くと「出ない」というので「じゃあ 一回それでやってみて」前回初めてアルカリの毛染め剤で染めてもらいました。3週間ぐらい経ちました。僕は心と同じくらい肌もひ弱なので「きっと熱くなる」と美容師。その通りビーム光線をかけていないのに頭が熱くなってきました。ヘナとか通販の白髪染めだと塗布する時はぎこちなかったのにアルカリ剤だと手なれたものです。「そりゃ これでお金をもらっているのだもの」彼女達には新生毛だけ薄染まりではプロの仕事ではないのです。今の僕の頭は綺麗に染まっています。この変化を見たいのです。もう一回染めてもらって新生毛がどうなるか見てみたいのです。「これじゃあ お金を払わんといけんなぁ」と言いながら「今回はいいわ」に甘えてお金を一銭も払わない悪い中橋。ひょっとして じ ん と く。