週刊店長情報 煮魚は 煮ません 29 7 10
そば端麺
端麺の取扱をしていますが「うどんがあるならそばもあるのでは」と考え金子さんに連絡「あまり多くできないがある」と言う事なので取扱アイテムに。200g180円
欠品
アップルソースカップが欠品です。輸入の到着が遅れています。7月中に到着予定です。
煮魚は 煮ません
「おめぇ 又変な事を。魚は煮ると煮魚、焼くと焼き魚と決まっているのに。煮ない煮魚ってある訳ない」「実際は煮ます」「それなら始めからそういえばいいのに」「煮すぎないといったほうがよろしいようです」「それならそうと言えや」「言葉が足りませんでした。はにかみやですから」「どの面下げてはじかみやって言うんじゃい」「こだわりボーイですからそういう言い回しになってしまいました」「誰がじゃ」「僕です」「こりん奴 ええ歳してボーイはないじゃろ」「若い気持ちと熱い想いは持ち続けています」「気持ちだけではどうにもならん。体力と仕事のスピードはわけぇもんには勝てん。勝てるのは口ぐらいか。何でもいいからはようせいや」「へえい わかりやした」前置きが長くなりました。煮魚は煮すぎるとぱさぱさになります。鍋物の時取り忘れて底にあった魚は長時間熱にさらされた結果味はなく身も硬くてまずいのは誰でも知っているでしょう。煮魚を作るのに煮汁を煮詰めて、からめながら煮ていく従来の方法は魚の鮮度が良くなかった時代の方法です。今は流通が発達しているので鮮度のいい魚が手に入るようになったので同じ方法で料理する必要はありません。今はさっと煮たほうが美味しいのです。こってりした煮汁は味がしみていないから必要なのです。塩鮭はそのまま焼いても美味しいですが塩のしていない鮭に塩をしてすぐに焼いたものは醤油が欲しくなります。理由は中まで塩が回っていないからです。そこで科学的な煮魚についての話を。魚は買ってきたら塩をパラリ。20~30分放置。身体の体液の塩分濃度と同じ状態にするのが目的です。(バットに塩を振りかけて魚を乗せて上から塩をふりかけます)置く時間は鮮度のいい魚は短くします。鮮度がいいと早く塩が回るからです。その後水洗い。これで余分な水分が抜けて美味しさが凝縮されて調味料も入りやすくなります。その後「霜降り」します。霜降りって「さっとお湯をくぐらせる」事です。お湯の温度はうろこが硬い鯛 金目鯛 めばる さばなどは100度、カレイは80度、皮の薄い いわしは70~80度が目安です。皮がペロンとめくれない程度の温度です。素材の汚れやアク、余分な脂肪がなくなります。その後冷やします。冷やす事で魚のゼラチン質(皮もゼラチン質)が溶けるのを防ぎます。ここから「水と醤油と酒を入れて煮ます」出汁は使いません。煮物に出汁は不要です。煮物自体から出汁が出てくるからです。水から煮るのがポイントです。沸騰させません。加熱してから10分以内。煮汁を煮立てて魚を入れるのが煮魚の常識とされています。魚の表面を瞬時に固めてうまみを閉じ込めるというのが理由。裏を返せばたんぱく質が固まると味は入らないのです。又沸騰したところに入れるのは生臭みを防ぐ為とも言いますし生臭みの原因は血液とも言われています。沸騰した時に入れるより「霜降り」したほうが生臭みは簡単に取れます。沸騰した時に入れる別の理由は煮崩れを防ぐとも。始めから「霜降り」で表面を固めているので煮崩れの心配はないです。水と醤油と酒の割合は あっさり味の場合 水15 薄口醤油1 酒1。やや濃い目の味付けの場合は水+酒合わせて6 醤油1みりん1 砂糖0.5です。水と酒の割合は好みですが酒が多いと水分の蒸発が早くなり短時間で煮詰まり魚の身がふっくら仕上がります。このこってり味付けが煮魚の基本味付けになります。場合よっては水2酒2だし2にする事もあります。白身魚のようにうまみが出ない時 出汁が必要になるのです。例外はアラ煮。ポイントは 霜降り 水から煮る 時間をかけない です。