週刊店長情報 昆布巻きの「恵味や」が大変 23 5 23
3週間ほど前 恵味やの部長から電話「ナカショウさん 大変なことになった。ウチの親会社の社長が恵味やを解散 閉鎖すると言いだした。このままでは我々が困るので会社を買い取る事を検討している。が資金が足りない。誰か 出資してくれる人を紹介してほしい」との電話。「なんで 金にいつも困っている俺の所にそんな話をもってくるんじゃい」と思いつつ「いくらぐらいたりんの」と言うと「5000万必要だけど こちらで工面できるのは2000万。後3000万足りない」と言うのです。この会社は不思議な会社です。創業者は後継ぎがいなかったことから今の親会社に売却。これなら普通の話です。でも親会社の社長は一回も恵味やに来たことがないと聞きました。1年に1回ぐらいは来てもよさそうですが始めから全く来ていない模様。でも会社自身は若干の黒字経営。親会社に負担もかけないで今まできています。自分たちですべてやり続けてきたのです。これも不思議です。初対面の当方の話もすぐに取り入れてくれたのです。大量に出る廃棄物を「それ 僕が売りたい」というとすぐに大きさの違う包材に詰めてシーラーしたものを試作。「どれぐらいのサイズだと売れるか」とその場で検討したのです。その上「300円超えるアイテムは売りずらい」というとスマート巻きを提案して価格で「うちも泣く」と言ってくれたので290円で販売する事になったのです。「僕はその時 沢山買ってくれる卸」ではなかったのです。小さすぎる卸。普通なら相手にしてもらえない筈です。僕の将来性を買っているわけでもない筈です。僕に「オトク」とやらがあるというのも?です。いつもよくしてもらっています。相手が頼ってくれば何とかする。を信条にしている当方は「出資すると口も出す筈」というと「それは困る」となると「化粧品メーカーを立ち上げた人に今までの仲のいい取引先に100万ずつ出してもらって会社を作った人がいる。それと同じ方法を使えばいい」と提案。続けて「社員と取引先に株を持ってもらったらいい」と。取引先に保証金の代わりに出資してもらうと言うアイデアです。1口10万円です。取引高に応じて出資者を募るのです。更に「3年だけ待ってくれ。その後は買い戻す」とやればもっと安心。事情を話すとかなりの取引先が応じてくれるでしょう。更に「配当もする」と言うと社員の中に10口以上出資してくれる人も現れる筈です。具体的な方法についてファックスで提案しました。言った僕も10万円の出資の覚悟が必要です。アイデアを提供した僕だけ免除にはならないでしょう。昨日の電話では「ナカショウさんにもお願いすることになりそうです」ウェーン 困ったよう。「今は商号をどうするかの最終段階になっています。もうしばらくすると報告できると思います」「○○さんが社長にならざるをえないでしょう」と僕。今回の事はいずれ起きると思っていました。独立独歩で子供が親を必要としなくなるのは「可愛げがない」のです。以前 何不自由のない老夫人の足をマッサージしたことがありますが この老夫人は「にいちゃん 何んにもおもしろいことない。つまらん毎日」と言うのです。子供が心配をかけまいとすればするほどつまらなくなるのです。じぶんの存在価値が見いだせないからです。この恵味やも 親にいろいろ迷惑をかけると「しょぅがないやつら」となって可愛がってくれた筈です。全く迷惑をかけなかったことがあだになってしまったと考えています。この場合 取引先がどう反応するかでしょう。出資に応じてくれる取引先とか社員が多くいればこの会社の将来性があると判断できるのです。もし そうならなかった場合は「会社 又はその商売に将来性がない」と考えられるのです。もう10年以上前「有限会社にするとき出資してくれ」と言った時賛同したのは母親と親戚の製薬会社の研究所に勤めている親戚の人だけでした。兄弟の全部「危ないのに出せるか」と言われてしまいました。誰も僕の商売に将来性があると思っていないのです。今だとどうでしようか。金を出してと言うのが一番はっきりするのです。皆さんだとお客さんです。「あなたの店はすんばらしい」と言っていろいろ意見を言ってくれるお客さんでも買ってくれない場合 信用してはいけないのです。