週間店長情報 特養の食事は拷問 2023.06.19
特養と言うのは特別養護老人ホームの略称です。当方は特養でのフットマッサージのボランティア活動を続けていましたが今はコロナの影響で出来なくなりました。25年続きました。毎月1回月曜日の午後の3時間ぐらいです。トータルで300回ぐらい。特養のある場所は京都市山科区の有名な寺、勧修寺の隣にあります。特養の中の事は皆さんよりは詳しいかも。
操体法に関わって40年以上になります。初めは自分の付き合っている美容室から始まりました。程なく毎週続ける美容室が出来ました。更に別の美容室で熱心な人も出来ました。ヨガを教えている店がありその教室で僕を呼んでくれたりしました。会場を借りて主催の勉強会も始めました。これって僕の仕事とは別の動きです。これでボランティア活動まで普通考えません。
毎週勉強会を続けている人に中から「習っているだけではなく実践する場所があるといい」を聞きボランティアを受け入れる施設を探しました。知り合いはいません。電話帳を片手に電話をかけまくりました。そこで見つかったのが今の特養。日時をセットして出かけてみると「話が違う」状態に。了解したのは施設長。当日不在。僕らの事は伝わってなかったのです。看護師さんと指導員と言う人が応対してくれたのですが「外部の人間に入所者に身体を触る事は出来ない」と言うのです。このまま帰るしか手がなさそうです。「どうせなら一人やらせてもらえませんか。安全だと判るでしょう」と言うと「それなら一人探してきます」一人連れてきました。その人を僕がフットマッサージを始めると「じゃあ この人もお願いします」と次々入所者を連れてきたのです。その人達を仲間にお願いしました。これがボランティア活動の始まりです。
僕らのボランティアの場所は転々としました。初めは2階の娯楽室 イベントスペースのある部屋です。保育園児の慰問もこの部屋で行われています。その後娯楽室が2階の入所者用の食堂になりました。今まで食堂は1階だけで2階の入所者の食事は1階まで食べに行っていたのです。僕らのボランティアをする場所は2階の別の会議室になりました。数年するとそこも人が入ったりして出来なくなりました。次は会議室の前の通路ですることになりました。数年するとそこもダメになりコロナ前には1階と2階の食堂の入り口とか食堂の中になりました。2階で数人してから1階で数人する事に落ち着きました。ここで入所者の食事の現場を見る事ができました。
食事は車椅子に乗っている人を一人ずつ食堂に導いて介護なしで食べられる人はそのまま食べますが一人で食べられない人は食事の介護が必要です。なかなか思うように食べてくれません。食べられない又は食べたくない人に食べさせるのは大変です。赤ちゃんに食事を食べさせるのと良く似ています。違うのは歳の差です。いろいろ見続けてみると何かおかしいと感じるのです。
僕の一日の食事量は1日ビールも含めて1000gぐらいです。ビールの重さを引くと600gぐらいです。昼は食べません。これで体重は20年以上変わりません。皆さんより動きは少ないかもしれませんが仕事をしています。沢山食べたからと言って体重が増える事はありません。食べ過ぎると体調は悪くなります。20歳台とか30歳代なら1日3食はありだと思いますが特養の入所者は80歳から100歳です。仕事はしていません。仕事もしないで1日3食は多すぎるのです。おやつもでます。毎回自分の食べたい食事は出ません。晩酌はありません。入所者にとっては終の棲家なのです。人生最後の時間が保育園みたいなのです。朝だって「起きたくない。昼まで寝る。朝ごはんはいらん」といえない生活です。食事量も決められています。「これは嫌い」とか言えません。好きな物を好きなだけ食べられるようにするのがいい筈です。と言うと「栄養が偏る」と職員は言うでしょう。80~90の年寄りに栄養がとか必要はないです。好きな物を腹いっぱい食べさせるのがいいのです。1日1食又は2食でいいのです。おやつは食べたい人だけ配布すればいいのです。こんなのを見ていると特養の食事って拷問に見えるのです。