週間店長情報 ひじきの鉄分は昔の九分の一! 1 7 8
ひじきについて書き出したのは2月初め。でも気がすすまなかったのです。理由は「ひじきって何も特別な事はなさそう」だからです。すぐに投了になりそうです。国産 無添加 天日干し これ以上何もないはずです。アイコンだけ残してほったらかし。その後骨折したのです。
書き出しても進まないときってあります。無理に続けません。昔「日曜発明学校」で習ったやり方です。考案を発明に持っていく手順がこんな感じ。アイデアをいくつも同時並行的に温めておくのです。一つの事に没頭するのは煮詰まってきた時です。それまで放置が一番。
今回はひじきのアイコンを引っ張り出して続けることに。ネットで調べてもめぼしい情報は出てきません。「やっぱり没にしょうか」と思っている時にびっくりする情報が出てきました。「ひじきの鉄分が少ない」です。俄然書く気に。これで1本出来そうです。
ひじきって買ったことはありません。福井の家にも京都にもありません。おみやげでもらう事もないです。ひじきをお土産にするって考えた事もないです。食材の厄介者に思えます。
入院時食事について聞かれました。「アレルギーとか特別に食べられないものはないか」です。僕は「1日1食」だと伝えましたが「それはダメ。ちゃんと3食食べて欲しい」と言うのです。結果半分食で妥協。自分の好物は出ません。酒ビールなんてもってのほか。酒盛りがばれたら即強制退院だと。ブラックリスト入りで他病院転院不可。嫌いなおかずが毎回1つぐらいは出ますが食べません。無理して食べるのはNG。身体によくないのです。と言うのは僕の常識。「お行儀が悪い。嫌いな物も食べなさい」と世のお母さん方は言いそうですがこの歳になって長生きの為に何かしようとは思いません。80歳90歳になっても健康に気を使っている人がいるのは事実です。真似をしようとは思いません。「人は人、自分は自分」です。品行方正はストレスを生み出すのです。ストレスってまじめで人の言う事を素直に聞く人が受けやすいのです。
病院の食事でひじきが出てきました。酢の物に混ぜて出てきたのです。これなら食べられそう。きんぴらとか煮豆に入っているのが定番。レトルトのひじき煮とかが普通。
店に置いているひじきは 芽ひじき 長ひじき ひじきの部位の違いです。ひじきの産地は伊勢地方が一番 製造方法も大まかに言えば2種類。収穫して天日乾燥させてからゆがく方法と収穫してすぐに釜でゆがく方法です。その後の違いはありません。国産 中国産 韓国産 養殖もあるらしい。通常これで話は終了の筈でした。ここからが本領発揮というか話の本丸です。
ひじきは昔から鉄分が多い食材だと言われているのは知っています。その為に食べる人がいるのです。貧血気味の人にお勧め。昔と今では鉄分の含有量が違うのです。「そんな馬鹿な。ウソでしょう」と言われる人店がほとんどです。大部分の人は「ひじきは鉄分豊富」と説明している筈です。
100g当たりの鉄分含有量 1982年の食品分析表 55.5mg 2015年 6.2mg です。
事実です。僕が勝手に言っているのではないです。文科省発表の公式見解。
原因は製造時の調理器具の変化です。昔は鉄鍋でした。今はほとんどステンレス鍋です。これで鉄分の含有量に違いが出てきているのです。ベストアメニティの「ひじきご飯の素」について問い合わせました。結果「九州産 ステンレス鍋」だと判明しました。お知らせしたくない内容です。
どうしても鉄分の多いひじきが欲しい場合は韓国産か中国産です。どちらも養殖。これだと1982年の国産に近い鉄分が入っています。国産で昔ながらの鉄釜で作っているひじきメーカーもあるらしいです。皆さんの店に置いてあるひじきは大部分国産です。製造時の鍋が鉄鍋だと判れば胸を張って販売出来ます。そうでなければ「うつむき加減」での販売になります。
ついでに言えばひじきは砒素を含んでいます。水で戻すと大分分出てしまいます。危険なのは戻した水を使っての調理。砒素を含んでいるからです。鉄かステンか調べる価値はありそう。