週刊店長情報 素朴な疑問 F1と除草剤26 2 17
甜菜糖販売からいろいろな事を知りました。その一つがF1です。今までの知識が不十分だと知りました。僕がそうであったように自然食品店ではF1はダメと言う人達がかなりいると推測しています。ちなみに有機JASではF1は規制の対象になっていません。想像ですが大部分の有機農産物生産者は種を業者から買っていると思われます。生産者が種取りしていると言う話を聞いた事がないからです。あるのは自然農とかの生産者です。自然農の人達はかなりのこだわりを持って農作物を作っているので種も自家採取している人が多いのです。最大の欠点は大部分の生産者が農作物の販売だけで生計が成り立っていない事です。これが解決出来ればと願っています。日本の有機認証制度は大規模農家向けです。中小農家ではほとんど認証は取れません。府県単位で零細農家を助けるべき認証制度がありますがこれも不十分です。一番安心できる農産物は農家が自家採取した種を使って無農薬無化学肥料で栽培した農作物です。大規模農家の種について誰も言いません。言っているのかも知れませんが僕には伝わってきません。直接仕入れている皆さんは知っているかも知れません。「種が危ない」の野口さんは在来種がどんどん淘汰されている現状を憂いているのです。しかもこのままいくと遺伝子組み換え種が認可されそうなので危機感を持っているのです。農水省のページでは遺伝子組み換え農産物で許可になっている物が掲載されています。大部分の人はF1の交配の方法を実際にした事がないし見る機会がないです。本によれば収量の多い株の種と糖度の高い株の種を交配させるのが基本です。実際は双方の種を蒔いて花を咲かせます。その花の片方のめしべを引っこ抜くか又は相手のめしべを反対のおしべに受粉させるのです。他家受粉これがF1です。この種を蒔くと両方の特徴を持った作物ができます。これは昔からお百姓さんがやっています。これって違反ですか?自然界でも簡単に起こりうる現象です。都会の若い自然食愛好家がF1はけしからんと言っているのですがどうでしょうか。このF1で出来た株の種を交配、自家受粉させても同じ物は出来ません。メンデルの法則に従います。同じものも出来ますがそうでないものも出来るのです。4分の一だけ良い物が出来るのです。お百姓さんはその中で良い物だけを集めて更に交配させます。そうすると出来の良い物が多く出来るようになります。法則通りです。それを何代か続けて固定化させるのです。これは大変手間のかかる作業です。これで種屋が出来たのです。毎年種を買わなければいい作物は出来ません。収穫量というか反収を計算するとそうなります。普通の農産物もそうなっています。専業農家だとそう言う事に。稲は種モミから作った方が採算が合うかもしれないので種から作っている農家がある筈です。費用対効果で判断しているのです。
もう一つ問題提起したいと思います。北海道での甜菜作りに除草剤が使われていることから当方はオーガニック甜菜糖を探す事になったのですがさとうきび畑に除草剤は撒かないのでしようか?北海道のような寒い土地でも除草剤を蒔くのに沖縄のような温かい場所でサトウキビの除草はどうしているのでしょうか。夏の暑い時期は雑草の伸びは半端ではないです。ハブのために殺虫剤は撒くと聞いた事はあります。除草剤については誰も言いません。国産だからとか言ってなんとなく納得していますがどうも釈然としません。喜界島の砂糖は安心だと言う人達がいますが根拠があいまいです。生産者の特定した砂糖があればその人に聞けば判るでしょう。阿波の和三盆の生産者のページを見る事が出来ました。作付けから収穫までが写真入りで公開されています。除草には除草剤が使われています。その様子がページに収められています。今まで甜菜糖の事で頭が一杯できび糖についてはオーガニックがあるので問題にする必要がないと思っていました。自然食品店の大部分は国産の砂糖を販売しています。当方もベストアメニティの物を扱っています。これから確かめてみたいです。誰か知っている人があれば教えてほしいです。除草剤使っている可能性大かも。
国産だったら何でもいいという今までの考え方にはちょっと無理があるかも知れません。