週間店長情報 売ってはいけない顆粒だし 2022.11.07
数回前の店長情報に「酵母エキスって何や」を出しました。酵母エキスについての解説です。酵母エキスってどういう原料でどういう処理で製造しているのかを知ってもらいたかったのです。続編を書くのはこのままでは若い人の味覚に影響が出るかも知れないと感じたからです。
皆さんの店では顆粒だしを販売しています。○ソー 創○社 ○食 オー○ワ ス○イフード等の顆粒だしです。もう何年も取り扱いしているのでこれが問題だと誰も思っていない様子。僕も粉末だしを取り扱うまでは大変お世話になっていました。味噌汁つくりに塩と味噌の重さを量って作るのですが長年顆粒だしを使ってした。一番美味しいと感じたのは飛魚出汁。ラーメンのスープ作りを始めた事から出汁の基本を勉強する事に。昆布 鰹 煮干 シイタケ等を使って出汁を取り始めました。飛魚出汁が一番だと思い 探す事に。これが粉末だしを販売するきっかけに。
お店で販売している顆粒出汁はすべて酵母エキスが入っています。酵母エキスの入っていない顆粒だしを探しましたがありません。スーパーの出汁コーナーは皆さんの店よりアイテムは10倍以上あります。昆布だけでも羅臼 真昆布 道南産 利尻その他 小さく切ってある昆布もあります。鰹出汁も煮干出汁も豊富。その上顆粒だしがあります。スーパーで販売している顆粒だしは主にアミノ酸が入っています。店によってはアミノ酸の入っていない無添加顆粒出汁もあります。皆さんの店で販売している顆粒出汁とはメーカーが違います。粉末だしと顆粒だしは別物です。
僕のスープ作りは昆布 鰹 煮干 シイタケ等で作ります。一番の欠点は手間がかかることです。特に昆布は面倒くさいです。前日に水に浸すか4時間前に浸しています。しいたけは更に時間がかかります。手間を惜しまなければ美味しい出汁が作れます。顆粒だしは手間なしで美味しい出汁が出来るので誰もが重宝しているのです。面倒くさがり屋の僕には便利な物でした。
メーカーが酵母エキスを使う理由は出汁原料の昆布エキス 鰹エキス等だけでは手作り出汁ほど旨みが出ないからです。メーカーは儲けなければいけないので原料はなるべく少なくしたいのです。原料が少なければまずいので酵母エキスを使うのです。
酵母は遺伝子組み換え 原料は、何かを製造した後の魚の残渣又はビール製造後の残渣 大部分は家畜の餌か農作物の肥料になる物です。こんな原料が使われています。
マルカワ味噌の話をした事があります。マルカワではインスタント味噌汁を販売しています。飲むと「まずい」です。(御免なさい)社長は「酵母エキスを入れるといっぺんに美味しくなる」と
無添加にこだわれば酵母エキスは使わないでしょう。酵母エキスは食品添加物ではありません。実際の製造方法は味の素と同じです。トウモロコシではない魚を原料としています。食品残渣を発酵させるので酵母エキスになります。酸で処理する方法もあります。
トウモロコシを酸で処理するとタンパク質加水分解物が出来ます。その不純物として自然界に存在しない物が出来ると「食品業界は今日もやりたい放題」の講師が教えてくれました。
酵母エキスって一種類ではありません。不足している味を補強する為に沢山の種類があります。メーカー1社で数十種類の酵母エキスを取扱っています。実質的には化学合成品だと言えます。以前は魚由来だとアナフィキシーの成分が入っている物があると紹介しました。魚の名前は特定できるでしょうか。養殖又は天然物?輸入物もあるようです。製造業者には魔法の液 粉なんです。
酵母エキス入り顆粒出汁に慣れてしまうと本当の味が判らなくなるのです。若い人とか子供が酵母エキス入り顆粒出汁に慣らされてしまうのは危険だと判断しました。小さい子供には手間隙かけた出し料理を作ってあげたいものです。若いお母さん達には注意して欲しいと思っています。
「わしゃ もう歳」と言う方は好きな物を好きなだけ食べるのに反対しません。顆粒出汁販売は年寄り限定にして欲しいです。酵母エキスの入っていない顆粒だしがあれば別ですが。