週間店長情報 グルテンってなんや? 30 4 23
漫画「美味しんぼ」で小麦粉を水道水に晒してチューインガムを作っている場面があります。。そのときのチューインガムみたいな物がグルテン。
グルテンの入っている商品の取扱いをしています。初めは丁字麩 店からの要請でした。その時丁字麩というものの料理法も知りませんでした。水に戻して芥子で和えれば食べられるのです。滋賀県彦根地方の郷土食。滋賀県の丁字麩は岐阜県から移り住んだ人達が持ってきた技術だとか。見学に行った加納さんから教えてもらいました。
加納さんは当時丁字麩とすき焼き麩 お汁麩 白玉麩を製造していました。当方と付き合いの浅いお店もあるのでその違いについておさらい。
違いはグルテンの含有量です。含有量の少ない順番は すき焼き麩 お汁麩 白玉麩(今は製造していません)の順番です。これは蒸し焼きして作ります。実際は餃子の焼き方と似ています。チューブのような原料を伸ばして並べて水を掛けて蓋をして焼くのです。
これよりグルテンが多い麩が丁字麩です。丁字麩は蒸し焼きしません。そのまま焼くので焼き麩と言うそうです。形が最中のようです。沢山運べるように工夫したのです。車麩も焼き麩。
その他取扱っているのが板麩。これも焼き麩です。原料が国産と外麦の2種類取扱っています。本当は国産品だけの予定でしたが原発事故直後の取扱い開始だったので店から「東北原料の物はバツ」といわれた事から「どうなるか こちらが決めないで成り行きに任せよう」と言うことから現在も2種類の取扱いを続けています。無節操と言われても仕方がないです。皆さんの判断に従うと言うスタンスです。こちらの一方的な決め付けはしなかったのです。
その他金子製麺も取扱っています。グルテンについてお勉強をしたかといわれればノーです。小麦粉とかグルテンといえば皆さんご存知の筈だと思っていたのであまり深追いはしなかったのです。商品には関心があってもグルテンがどういうものか小麦粉の中にどのくらい入っているのかも調べた事がありませんでした。パン屋さんはきっとご存知でしょう。今回お勉強する事に。
当方はグルテンと言う物質が小麦粉の中の成分だと思っていましたらそうではないです。グルテンと言うのは小麦粉中の成分グルアジンとグルテニンが水分の介在で反応させると結びついてグルテンになるのです。小麦粉を水で洗うと水溶性のデンプンと水溶性たんぱく質が流されてグルテンだけが残るのです。グリアジンは粘着力が強く延びやすい性質でグリテニンは弾力に富むが伸びにくい性質を持つ。この二つが交じり合って出来たグルテンは粘性と弾性を兼ね備えている。
グルテンの強度が変化する要素は
ビタミンCなどの酸化成分を添加すると強度が増す。
水分が多いと強度は弱まる。逆に少なすぎてもグルテン自体の量が少なくなりもろくなる。
捏ねる時間や強度によっても調整できる
塩分を起用かすると強度が増す。
砂糖などの糖分を添加すると強度は弱まる。
油脂類を添加するとたんぱく質の結合を阻害する為強度は弱まる。
サワードウなどの生地本来の酸性度により強度は増す。(サワード 伝統的なパン種)
小麦粉中にグルテンは5~15%含まれています。小麦粉の大部分はデンプンです。
グルテンは時間の経過で結合が緩和されます。
天ぷらを揚げる時に粉をあまりかき混ぜないのはグルテンの生成を抑える為はご存知でしよう。
グルテンは火を通していない果汁を加えると壊れてしまうらしい。これだとグルテンアレルギーはグルテン入りの食事をした後に生の果汁を飲めば反応しない事になりますぞ。誰か試して!!