週間店長情報 国内製造って安全? 2022.07.11
靴の勉強会で輸入靴についての講習がありました。ドイツ靴の輸入元の会社の人が「靴には輸入関税がかけられている しかも高率。靴は贅沢品と言う位置づけだから」と説明していました。今から20年ぐらい前の話です。この時 リーボックの靴についても聞きました。随分前の話なので間違っているかもしれません。リーボックはイギリス製の靴ですが実際は中国で作られているというのです。ライセンス生産と言うらしい。「そんなのいんちき」と言いたいですけどこれが現実です。今日本で販売されている靴の大部分は日本で作っていません。メイドインチャイナ メイドインインド とかです。僕の師事していた医師は「インドで作られた靴はなぜかしらインド人の足に合う靴になっている」と言います。チャイナも同じらしい。ドイツ靴は日本人の為に作られていません。ドイツ人の為に作られているのです。一昔前エコーが日本人向けに特別仕様の靴を作っていた時期があったようです。今は無くなりました。ドイツ人は日本人と比べて体格が大きいです。ドイツのトイレを見学した事があります。富山県に世界のトイレがある博物館がありそこで世界中のトイレが展示?されていたのです。富山に同業者がいてそこを案内してくれたのです。ドイツ靴の日本代理店会社の人からトイレの大きさの説明も聞きました。日本の小柄の女性だとすっぽり便器に入ってしまうくらいの大きさだと説明していました。実物を見ると納得です。
その時の講習で更にびっくりする様な事が起こっている事を知りました。靴はいろいろな部位があります。大きく分けるとアッパー(靴の甲部)ソール(底)に分かれます。アッパーの生産国とソールの生産国が違うのです。更に金具と紐の付属品あります。靴の生産国表示はどうなるのかという話です。靴業界ではアッパーとソールをくっつける作業のした場所が生産国とする取り決めだと教えてもらいました。専門的には「バフ」と言う作業の事を言います。
これと同じ事がいろいろな物に当てはめられるのです。バックだと素材 金具 裏の素材 縫製と分かれています。それぞれが別々の国で調達した物を製品化された場合の生産国表示が曖昧になるのです。その上縫製は日本でも外国人が担当している場合もあるのです。衣類でも同じ事が起きています。素材製造の国 染め工程の国 縫製を担当する国。更に検査をする国も日本以外の場合もあるのです。こういう場合の取り決めについて聞いた事がありません。ある会社では製造は中国で検査だけ日本でしています。これで国産です。販売は海外 中国 アメリカです。日本では申し訳程度の販売の模様。
スーパーで変わった物がないか チェックしています。自然食品店では販売していない物を主にチェック。目新しい物を発見したら裏を見ます。近頃気がついた物は「国内製造」国産と勘違いしてしまいます。一般の人だと「国産」と同じに判断して納得するでしょう。国内製造って書いてあるのに原材料表示では国産とか原産国○○というのがありません。
初めは1アイテムぐらいしか眼につかなかったのですがだんだん多く目立つ様になりました。有機原料使用だと堂々と表示されています。国産小麦表示も多いです。国産原料使用もわかり易いです。国産原料使用は生協が得意です。国産原料無添加アイテムは自然食品店の専売特許ではなくなっています。20年前と様子が変わってきているのです。
国産無添加で大量生産されている商品を扱う問屋は自然食品店より違う流通に営業をかけているのです。売上げアップを考えるならそうなります。問屋の営業は本音は言いません。黙っていますが訪問回数を見れば判ります。僕は毎週店を40軒~50軒廻っていますが20年ぐらい前は毎週どこかで問屋の営業に会いました。今は一人会えば良いほうです。
そのうち自然食品店で国内製造アイテムが持ち込まれるかも知れません。始めて見ると国産無添加と勘違いするのです。これって安全かそれぞれ確かめたいものです。