週刊店長情報 天然本マグロ大トロを食べて 25 2 18
年末に新規取り扱いの天然本マグロ大トロを買って正月に食べました。僕の田舎越前町はカニとスイセンが有名です。今年はスイセンが12月末に全く咲かないで大変だった模様。スイセンまつりにスイセンがないので農協と役場の職員が総出でスイセン探し。こんなことは初めてです。カニはだんだん漁が増えています。と言っても高価格。なかなか食べられません。僕は皆さんよりはるかに食べる機会が多いです。漁期以外でも網に入る場合漁師さんたちが分け前でもらったものを売るからです。家内の会社に漁師の奥さんがいて「3杯1000円」で売ってくれるのです。小さいと「5杯で1000円」これだと誰でも買う気が起きます。売れる価格で売るから大繁盛。生カニを刺身で食べるというのは僕にとっては「通ぶっているバカ」としか思えません。生カニよりは生エビの方が甘くて美味しいと思うからです。赤エビが都会の人に人気ですが美味しいのは「ガマエビ」と呼ばれる色がよくないエビです。価格も安く。田舎では誰でも知っています。漁連で販売されています。2キロ入りパック。その気になれば誰でも買えるのです。でも知り合いがいないと買えないのが現実。都会の人がいきなり漁連にいく事はないでしよう。僕は親戚とか同級生がいるので買えそう。盆とか正月だと知り合いの店が売りに来たりします。知り合いと言っても親戚の人が勤めていたりするのです。カニとぶり その他の魚を食べる機会は多いのですが大トロは食べる機会はありません。すし屋にいって「大トロ」と注文したいですが怖くていけません。とびっきり美味しい筈ですが「おぜぜ」が払えません。50年以上も前ですが本マグロは大謀網によく入りました。「大しび」と言うのが田舎の言葉。棺桶のような大きな箱に入れていました。今は皆無。昔も食べる機会はなかったです。高価で取引されていたのでしょう。ひょんなことから天然本マグロを取り扱う事になりました。靴の先生は「とびっきり上等の物を食べるといい」とよく言っていました。食べた事がないと話にならないのです。しかもとびっきりというのがいいのです。2番3番ではダメで1番なのです。食べた事が無い人が「あんなものはまずい」と言っても誰も信用しません。獲れたての寒ブリが美味しいといいますが僕はそう思いません。獲れたての寒ブリは餅を食べているようにもちもちです。田舎の漁師は美味しいといいますが「おかしい」と見ています。ついでに言えば刺身に唐辛子をつけて食べるのも僕にはNG。獲れたては死後硬直状態。数時間するとたんぱく質がアミノ酸変性すると考えています。人間だってきっとそうでしよう。食べた事が無いのでこれは判りません。それだけの勇気が僕にはないからです。人間でも美味しさに差がある筈です。脂が乗っている人とそうでない人では味に格段の差がある筈です。ただ太っているだけの人は養殖ぶりと同じでまずいでしょう。僕はきっとまずいでしょう。やせっぽっちはまずいのです。天然本マグロは自然解凍ではだめです。これも初めて知りました。袋から出した本マグロを35度から40度の食塩水に2分ほど漬けてから冷蔵庫で自然解凍。取り出してもドリップが出ていません。肉の自然解凍だと解凍されるとドリップがでるのです。35度前後の食塩水に漬ける事によってドリップを封じ込めるのでしょう。と推測しています。本当の事は判りません。酢飯をつくりわさびを用意。トロに包丁をいれて短冊に10切れ取れました。家族は4人。2切れずつ分けて残りは家内と僕が1切れずつ多く食べました。「やっぱり 美味しい」子供達も「こりぁ うまい。ご飯がすこし多い」と文句。「文句言うなら自分で作ってみろ」と僕。これには誰も反論できません。もしすし屋でこれを食べると大変な金額になる筈です。それが1切れ250円ぐらいで食べられたのです。「又何かの機会に食べたい」と家内。お腹が満腹になるまで食べたいのではないです。それ以後 赤みのまぐろをスーパーで見ても食べたいと思いません。トロビンチョウマグロも食べたいと思いません。ちょっと我慢して「お金を貯めて」大トロを食べたいのです。天然本マグロ大トロ2~3切れで満足感が得られるのです。美味しいものはたまに食べるのがいいようです。貧乏人はこれでいいのだ。