週刊店長情報 アスリートは靴が命 31 1 14
昨年7月のある日 家内から電話「敦賀のおんちゃんが死んだ 今日お通夜、6時までに敦賀の会館に来てほしい。服はこちらから持っていく。ゾーリはあかん。黒い靴を履くか持ってきて」との電話。6時までそんなに時間はありません。「らっく3号」黒い地下足袋靴があったのですが製造中止 在庫もありません。靴を何とか探さなければなりません。
時間があれば靴でお世話になっている診療所の出入りの靴屋に行って選んでもらう手があるのですが。山科から敦賀に行く間に何とかしなければ。滋賀県で靴屋を探すことに。
診療所出入りの装具士さんが靴を探す場合はABCマートに行くと聞いていました。滋賀県にもあるのですが道路が混雑する場所。これでは間に合わない可能性があります。同じ診療所出入りの靴屋の言葉を思い出しました。「近くにできた○○堂靴売り場がめっぽう強くてビジネスシューズのウチの売り上げごっそり取られてしまいました」と言う言葉。本社は滋賀県。
○○堂なら敦賀に帰る道中に3軒あります。混雑する場所にはないです。ここで調達することに。冠婚葬祭の2時間だけ履く靴です。少しは靴の知識があると自負している僕ですから何でも良いというわけにはいきません。足に合う靴選びが必要でしょう。
○○堂に行きビジネスシューズ売り場へ。ポイントは靴底と屈曲部 かかと部(カウンターと言います)です。後はサイドにファスナーがあればグッド。見つけた靴を履いてみます。革靴だと良いのですが贅沢を言っている場合ではありません。合皮の靴を買いました。履き心地もまあまあです。早速お通夜と葬式に履きました。うまくいったと思ったのですが靴擦れが。そりぁそうでしょう。ほとんど靴を履かないのですからしょうがないです。2~3日履けば解決するでしょう。
靴選びならアスリートはもっと大切です。成績で人生が変わるかもしれないからです。五輪で金メダルとか大会で優勝するのとしないのでは雲泥の差が出るのです。たかが靴ではないです。
有名アスリートの靴は特定の靴職人が作っています。その職人がメーカーを変わるとアスリートもその職人の移動した会社に靴のオーダーを出します。メーカーは自社の靴を履いて大会で優勝したり、金メダルを取った選手が出ると沢山靴の注文が入るのです。
正月恒例の大学駅伝 履く靴でタイムの差が出ています。今は靴底が厚い靴が注目を浴びています。メーカーはナイキ。今までは靴底はなるべく薄い方がいいとされてきました。いわゆる「裸足感覚」が重要視されてきたのです。厚底靴がダメな理由は重くなることと早くヘタル点。新素材で厚底でも軽く耐久性がある靴をナイキが発売したのです。その靴は入荷するとすぐに売り切れる状態だと流通新聞記事。駅伝開催には多額の資金が必要です。この資金は各靴メーカーが協賛しています。大学にも資金提供しています。宣伝費として。見返りは選手のゼッケンとかに社名を入れること。一番宣伝効果があるのは履いている靴です。優勝すればあっという間に広がります。
レスリングの伊調選手もナイキ製の靴を履いているとネット新聞で知りました。レスリング協会のスポンサーはアシックス。協会幹部は苦虫をかみつぶしてみているらしい。スポンサーの靴を履いてほしいのです。お金をもらっているのですから。これって贈収賄の親戚ぐらいになりそう。
アスリートは「勝ってなんぼ」スポンサーの靴を履いて負けても協会幹部は責任をとってくれません。アスリートは成績を上げるため真剣です。勝たなければ意味が無いのです。今回の駅伝 靴選びでかなりのタイム差が出る事がはっきりしたようです。
本当は靴だけではないです。身に着けるもの全部が成績を左右するのです。誰も言いませんが。
スポーツは公平ではないのです。スポンサー提供の靴を履いた選手もいれば自分で靴選びをする選手もいるのです。結果タイムが違ってくるのです。この現実を関係者はどう見ているのでしょうか。「靴底の厚さと重さ」を統一する必要がありそうです。今は「何でもあり」状態です。これがアマ?