週間店長情報 鮭とサーモンの違い 2021.10.11
北海道冷凍物の仕入れ先から「値上げ。鮭関係の品薄状態が続く。値上げも頻繁になりそう。海外から高値取引が持ちかけられている状態」だと言います。北海道物の冷凍は今週の受注で一旦停止する事になります。当方は品薄とか取り合いになる物の取扱は遠慮する方針です。実家のある越前町は越前ガニが有名です。これも品薄状態です。「ユビの1本かけている物を販売したら」と言う話をしてくれたお店がありますがこれも不可。取り合い状態が続いているのです。
北海道の鮭漁 大変な状態になっているとネットで出ています。「鮭の収穫が激変しているのです」取れても死んでいる物が網にかかっているらしい。遡上する前の沖での収穫ですが水温が高くて遡上できないのが原因です。水産庁の担当者は「稚魚の放流をしても水温が高くてそこから太平洋に出て行けないのも原因」稚魚の放流も効果が薄いのです。困った状態が続いています。代りに大豊作がぶりです。沢山取れています。北海道の漁師は「困った」状態です。ブリが取れても料理方法が普及していません。引き取り手がないのです。その為かなりの安値。
漁師は「こういう事は数十年に一度起きる。起きると10年は続く」と言います。ここで地球温暖化とは言いません。経験的に10年経つと元の状態に戻るのを知っているからでしょう。
鮭とサーモン何がどう違うのでしょうか?「きっと同じ。鮭の英語がサーモン」当りです。基本的には同じです。スーパーにはサーモントラウト アトランティックサーモン 鮭缶詰にはカラフトマス シロザケ スモークサーモンにはベニザケ これらは景品表示法に定められています。みんな鮭 又は近縁種の筈ですがサーモントラウトは鮭ではありません。日本語ではニジマス。ニジマスと呼ぶよりサーモンと呼ぶほうが高級と感じる人が多いのでよりよく見せるための偽装です。これは鮭の表示基準が曖昧な事からこのように表示する事になったのでしょう。
鮭とサーモンの違いを「生食できるとどうか」と考える人もいます。随分昔ですが紅鮭の販売をした事があります。会場販売の手伝いをしたのです。包丁とまな板を持って西日本のいろいろな会場に廻って 鮭 りんご みかんの販売をしました。1つの会場で50~100人の前で30分ぐらいの持ち時間で注文を取るのです。初めての経験でした。それまでは操体法の講習会で話をする事はあっても一般の年配の人の前で話をしたことがなかったのです。良い勉強になりました。話が面白くないと居眠りをしてしまう人が沢山出たからです。操体法の講習は勉強したい人が受講しますが鮭の販売ではまず話が面白くないと聞いてもらえないのです。「聞いてやろう」と言う人達ではないのです。だいたい1日に3回話しました。
落語ではまくらがあります。「話しながらお客の反応をみている」のです。歌もイントロがありさびがありエンディングがあるのです。こういうことを考えるようになりました。店も同じです。入店してからレジまでを芝居仕立てに考えるのです。それまでの僕は何も考えていなかったのです。話の内容が良ければ聞いてくれる筈だと思っていたのです。
会場販売では生で食べられる「ルイベ」と説明と試食しました。僕の田舎では薄塩した鮭を生で食べる習慣はないです。塩した魚は生で食べる事がなかったのでびっくりしました。「やまが(里)の人はこうしないと生で魚を食べられんのだろう」と妙に納得。越前の国から京都まで魚を運んでも生で運んだのでは腐ってしまいます。鯖街道とか言いますが塩した魚を運んだのです。
天然の鮭は海を回遊します。アニサキスが寄生していることがあります。鮭は刺身として生食でも美味しい魚です。養殖した鮭にはアニサキスは寄生している事はありませんので生で食べられます。冷凍した紅鮭だとルイベで食べても大丈夫。
アニキサスは食中毒の原因になります。60度で1分加熱すれば死滅します又は冷凍すれば死滅します。これは鯖と同じ。加工して死滅していれば家庭で加熱は必要ないです。少しのお勉