週間店長情報 ゆば 姥 湯葉 湯波 2020.07.27
取引先の店主が「○○サワの乾燥湯葉 初めて買うには高すぎる」と言う話。メーカーは滋賀県 引越しする前の取引店の直ぐ隣にあった会社です。現在その会社の前を通る事はまれです。
販売している乾燥湯葉は徳用タイプで50g550円小売です。料理に湯葉をよく使う主婦なら「これくらいないと」となるでしょうが初めて使ってみたい主婦には価格がネック。「何とかならない?」と言うのです。僕の頭の中では「小分けにして200~300円ぐらいで販売出来ると売れるかも」でも余分な仕事が増えるし やだなぁ
初めて湯葉の話をする事に。ゆばの話をした事はないです。週間店長情報を書き続けても一度も書いていない商品が沢山あります。湯葉を買った事は1回か2回です。何で買ったかっていうとただの興味だけ。小さい時に家で食べた事がないから一度自分で料理してみようと思ったからです。でも思っただけ。自分でゆば料理をした記憶がありません。
湯葉の製造方法は知っています。豆腐作りと同じです。豆腐は豆乳をにがりで固めますが湯葉は加熱してたんぱく質を凝固させて作ります。引き上げ湯葉という名前も知ってはいるのです。なんとなく判っているのです。普段使っていないアイテムってそんなくらいの知識しかないのが普通です。と僕が思っているだけかも知れません。でネットでお勉強。
湯葉は豆乳を加熱した時「ラムスデン現象」によって形成される膜を、竹串などを使って引き上げた物で、植物性たんぱく質に富む精進料理の材料。大豆から出来る量は豆腐の10分の1.
ラムスデン現象(ラムスデンげんしょう、Ramsden phenomenon)は、牛乳を電子レンジや鍋で温めたりする事により表面に膜が張る現象である 。これは成分中のタンパク質(β-ラクトグロブリン)と脂肪が表面近くの水分の蒸発により熱変性することによって起こる。牛乳ではなく豆乳でできる膜はゆばと呼ぶ。 なお、β-ラクトグロブリンはホエータンパク質(乳清タンパク質)の一種でありカゼインとは異なる。
湯葉は精進料理の材料の一つとして1200年前最澄が中国から伝えたのが初めと言われています。お茶も同じだと聞きました。お茶は薬としてだと言うのです。理由はきっとカフェインでしょう。眠気覚ましに良いのです。湯葉は滋養栄養食品として。坊さんの蛋白源として。肉の代わりです。
比叡山麓の坂本に童歌として「山の坊さん何食うて暮らす ゆばの付け焼き 定心房」とあるらしい。
ゆばは姥の訛りであり、黄色く皺のある様が姥の面皮に似ている事からそういわれるようになった説。
ゆばの産地は比叡山麓の近江(滋賀県) 京都 大和(奈良県) 日光(栃木県) 身延(山梨県) 古くからの門前町が有名で京都 大和 身延では湯葉 日光では湯波という。
京都の湯葉は膜の端に串を入れて引き上げる為一枚なのに対して日光の湯波は膜の中央に串を入れて引き上げる為二枚重ねとなる。従って京都の物は薄く、日光の物はボリューム感がある物になる。身延では湯葉を何枚も重ねて固めた「角ゆば」も作られている。関西の湯葉は生又は自然乾燥させる事が多く日光では生又は油で上げられることが多い。
中国ではシート状に干した「腐皮」フーピーと棒状に絞ってから干した「腐竹」フーチューが多い。台湾では豆皮 ダゥーポェーと呼ばれている。
広東料理の点心として、豚肉 シイタケ、ニンジンなどの拍子木切りを湯葉で巻いたものをオイスターソースなどで煮てから蒸籠で蒸した「鮮竹捲」シンチョッキュン 鮮竹紮シンチョッアーッ
「腐皮捲」フーベイキュンがよく食べられている。
滋賀県にあるメーカーに行きさしみ湯葉その他を買って食べました。さしみゆばは店で見た事はあっても食べた事はなかったのです。酒に合います。お吸い物はフリーズドライが美味しかった。
女性会長と電話で話しました。彼女が会社を大きくしたらしい。一通り話を聞いた後に「私 今75歳 元気です。ピンピンしています」元気な彼女の声を聞いていると「俺って まだまだなぁ」