週間店長情報 お酢だって作っちゃえ! 2023.02.27
前回味醂の話をしました。もち米って買わないと手に入りません。僕の場合は結構貰ったりしています。理由は田舎の従妹が百姓だからです。味醂の話は僕の為だったのです。
「味醂が作るんならお酢も作れるんと違う」と突っ込まれそうです。僕はあまり酢を使いません。料理に酢の物とかはほとんど作りません。餃子を食べる時に使いますが酢を扱っているのでポン酢を使うより酢と醤油を合わせて使います。酢を調べた事はありません。皆さんは商売ですから酢については詳しい筈です。店にはいろいろな酢が並んでいます。見てはいても何に使うのかは全然判りません。昔バルサミコ酢の取り扱いをしましたが僕には使い方が良くわかっていませんでした。それが弱火調理の水嶋先生の講演会とか本を読んでわかったのです。「バターモンテ」のやり方を見て使い方が判ったのです。普通の酢の使い方のイメージではありません。
酢はみんな一緒と思っていた僕は全然酢について判っていません。「おめぇ 自分が使わないからって勉強しないのは怠慢」と言われそうですので調べました。
酢の種類は皆さんと同じでわかっています。でも使い方が判らないのです。穀物酢 米酢は何とかイメージできます。基本これです。酸っぱいのはクエン酸が多いからです。原料は米又は穀物。寿司とか酢の物 和食に使われる物です。これが一番シンプル。
黒酢も良く聞く名前の酢です。こちらはアミノ酸が豊富。中華 魚介 飲み物としても使われています。そういえば昔福山の黒酢という物を見た事があります。
ワインビネガーと言うのもあります。これはポリフェノールが多いです。酸味が強くドレッシングとかに使えるのです。誰でも知っている筈ですが使い方が違うのです。
バルサミコ酢もポリフェノールが多い酢です。こちらはイタリアンに使うのです。火を通して使うのです。欧米人は樽の香りを楽しむのです。3年物5年物とかモデナ産が有名です。
りんご酢と言うのもあります。こちらはカリウムが多い酢です。酸味が少なく ドレッシングとか飲み物に適しているのです。
どうやら酢ってみんな同じではないのです。使い方もいろいろです。酢は酒から出来ます。以前酢の製造を見学した事があります。その時の酒は雑身の多い酒を作るのです。飲む酒は逆で雑身が少ない酒を作るのです。酒と酢製造は相性が悪いのです。酒の製造現場に酢酸菌が入り込むと酒が出来ずに酢が出来るからです。酒造メーカーが酢製造もしているというのは無いのです。
じゃあ 自家製酢は作れないのかと。酢酸菌は普通入手不能です。簡単なのは火入れしていない酒を発酵させれば酢になります。酒飲みが酒を発酵させて酢を飲むとは言わんでしょう。酢の方がどうみても安い筈です。
調べてみると自家製でも酢は作れます。原料は20%の焼酎 水 りんご 市販の穀物酢 りんごを入れるのはりんごに酢酸菌が付いているからです。
更に調べてみるとりんごと水だけでもりんご酢が出来るのです。この場合焼酎もいりません。殺菌された容器に入れるだけです。3ヶ月ぐらいで出来ます。
穀物酢とりんご酢があれば何とか使い分け出来そうだと考えます。健康の為に酢を飲んでいる人がいるのも知っています。肉食を沢山食べる人には向いているでしょう。僕には不向き。肉食はあまりしないからです。
調べて見ると酒粕からも酢は作れそうです。酒は火入れしてありますが酒粕は火知れしていないでしょう。じっくり発酵させて3年 これで発酵菌が復活して働き始めるそうです。
これで酢が作れることは判りました。りんご酢は作ってみたい気分です。でもそれならもっと作りたいものがあります。どぶろくです。簡単に作れそうです。実利が大きい。