週間店長情報 酢の使い分け 2021.06.14
「酢の事ならあんたに言われなくても私の方が詳しい」と言われそう。酢の物料理はほとんどしません。せいぜいきゅうりの酢の物とかが関の山。店にはいろいろな酢があります。醸造酢、玄米酢、穀物酢、純米酢、黒酢、りんご酢、バルサミコ酢、ワインビネガー、梅酢、柿酢、その他いろいろ。当方の取り扱いは極普通の酢です。で使い分けはどうしているのでしょうか?お店で販売している酢についてはご存知でしよう。でも使った事がない酢については?です。
お酢の原料は全部酒です。酒が発酵して酢になるのです。酒の種類は沢山あります。日本酒、ビール、ワイン等いろいろあります。酢製造はまず酒を造ります。その後酢酸菌を入れて発酵させると上の方から酢になり出きた酢は下のほうに潜ります。静置発酵と言うのだそうです。これが昔からの製造方法。速醸物は酒に空気を吹き込んで造ります。自然食品店では静置発酵の酢がほとんど。
酢が出てきたら「この酢は料理用、飲料か」と区分けするのが一番です。酢を飲むと健康になると言う説があります。飲んでいる人に「効かんでぇ」とは言いません。
まずは酢の定義から。米の使用量が酢1リットルに付き40g以上の物。原料に米だけを用いた物を純米酢、他の穀物を加えた物を米酢と表示される。米特有の甘みがあり、酢飯や酢の物など和食との相性は抜群。クエン酸が豊富。これが一般的な酢です。
米黒酢は玄米の糠の部分を完全に取り除いていない米を酢1リットルにつき180g以上を使用しかつ発酵及び熟成により黒褐色になった酢。まろやかな酸味で甘みが強く、濃厚なコクが特徴。中華料理やドレッシング、果汁飲料に混ぜてドリンクとしても。アミノ酸が多い。
りんご酢はりんご果汁をアルコール発酵させて作った酢。一昔前米国ではりんご酒を飲んでいたらしい。ドレッシングやマリネ、フルーティなので飲む酢として有名。カリウムが多い。
ぶどう酢 ワインビネガー ぶどう果汁をアルコール発酵させて作った酢。ワインと同様赤と白がある。すっきりとした味わいで癖がないので幅広い料理に合う。赤は肉 白は魚だという。ポリフェノールが多い。
バルサミコ酢 葡萄果汁を原料に木樽で長期発酵、熟成させて作った酢。深い味わいと独特の香りの良さが特徴。イタリアンに。ポリフェノールが多い。
その他 泡盛から作るもろみ酢。中国ではもち米から作る香酢もあります。
麦芽酢 ビール由来の酢 麦芽を発酵させてできた酢。
お酢の効果について 釈迦に説法かも。
防腐 抗菌作用
お酢の主成分酢酸には、防腐抗菌作用があるので食材を痛みにくくしてくれます。
脂っこい料理がさっぱりしあがる効果
油を多く使う炒め物や揚げ物などの料理にお酢を加えると、脂っこさが和らいでさっぱりと仕上がります。
肉や魚の骨を柔らかくする効果
お酢にはたんぱく質を分解する働きがあり、お肉を柔らかくしてくれます。又、お酢にはカルシウムを溶かす働きもあり、魚の骨も柔らかくしてくれます。
色を鮮やかにする効果
レンコンなどアクの強い野菜は、オスに入れた水に晒すと白く仕上がります。又みょうがなどを酢漬けにすると、アントシァニンと言う色素がお酢の作用で鮮やかになります。
お酒 醤油 みりんで三倍酢 プラス鰹だしで土佐酢 ポン酢は柑橘果汁プラス醤油でポン酢醤油となるのです。使い分けがいろいろ出来ると 「酢博士」っすとなりそうです。