週刊店長情報 国産原料は安全か? 26 6 30
自然食品店は無農薬無添加食品を扱う店です。お米はほとんどの店では無農薬です。有機認証がなくても無農薬米です。味噌もほとんど無農薬原料使用です。国産大豆使用味噌は売れなくなっています。一昔前はこっちの方が当たり前でした。酢も国産原料の上無農薬米使用 又は有機JASの酢がほとんどです。醤油も無農薬大豆使用の物がほとんどです。基礎調味料はほとんど無農薬 又は有機JASの物を取り扱っています。加工品はほとんど国産原料止まり。無農薬原材料使用とか有機JASのついた加工品は少ないです。当方も努力不足です。取り扱っているふりかけの原料は国産表示です。その会社の人に聞いた事があります。「無農薬をやるつもりはないの」と聞くと「原料が集まりません」と言うのです。これからも無農薬にする気はなさそう。この会社は自然食品店をほとんど廻っていません。営業をかけているのは自然食宅配業者と生協です。自然食品店は効率が悪いのです。注文は細かすぎるのです。生協だと国産だけで充分の模様。これで売れているのです。売れなければ自然食品店を廻って小さい注文を取らざるを得ないのですが実際は大口だけでやっていけているのです。当方取扱の落花生とかの仕入れ先も主取引先は生協です。当方の仕入れは彼らから見ると「米粒」程度です。しかも仕入れ先には在庫はありません。仕入ロットは皆さんが直接取引出来ないくらい大きいです。当方はこれで苦戦しています。落花生も無農薬ではないです。今後無農薬に取り組むと言う話もないです。ここの社長の話はいつも「なんとかで数千個売れた」と言う話ばかりです。景気がいいのです。たぶん僕は迷惑な取引先なのです。一般商品でも無農薬は少ないのです。誰でも「無農薬の物はないの」と思っている筈ですが難しいのです。理由は原料が集まらないからです。大手は安定供給される原料しか使えないのです。ある程度のロットがないと採算が合わないからです。もう30年以上も経っているのにどの会社も手掛けないと言うのは変です。それと国産原料は安全でしょうか。当方は中国のJASは信用していません。理由については何度も書いていますが「賄賂の国」だからです。正常な国だと思っていません。老荘思想は立派だと思うのですが今の中国にはそのかけらも残っていません。大国の横暴だけが際立っています。国産原料で甜菜糖を使ったものがありますが無農薬はありません。有機JASはもっとありません。きび糖を使った加工品がありますが無農薬又は有機砂糖仕様の物はごくわずか。理由は価格設定で売れなくなる可能性が大きいからです。大豆関連の加工品も無農薬とかJASの付いたものは少ないです。これも入手が困難だと言う事らしい。もっと悲惨なのは小麦関連商品。パン屋で無農薬原料使用と言うパン屋はほとんど見当たりません。国産がほとんどです。20年以上続けている店でも無農薬原料使用の店がないのです。これも原料の安定供給が難しいからです。乾麺のうどんも無農薬表示の物は見つかりません。先日そうめんに有機JASの付いたものを見つけました。でも国産ではなさそう。無農薬で作るとなると有機JAS外麦しかないのです。外麦ではうどんの味こしは出せないかも知れません。無農薬で麦を作っている生産者がいるのも事実。でも品質が安定しない模様。その為どの加工業者も二の足を踏んでいるのが現状の模様。この状態を解決するのは小さな業者でしょう。大きな業者は大きな販路を持っている為出来ませんが小さな業者は小さな店相手ですから小ロットで製造してくれる業者同士が手を組めば無農薬とかなら作れるかも知れません。有機JAS認証を取ろうとすると大変ですが簡単な表示でいいのなら出来る筈です。こういう事を考えると自然食品ってまだまだやらなければいけない事が一杯です。当方は甜菜糖での取り組みだけですがこれだけでも派生する商品が沢山あるのです。無農薬小麦だけでも大変な商売に発展する可能性大です。それと国産表示の使用農薬の開示がありません。除草剤使用の有無だけでもはっきりさせてもらいたい気分です。今まで踏み込まないで来たのです。今後もこの状態が続くのでしようか。今までほ眼をつぶっていた事をお客さんから突かれる可能性はゼロではないのです。