週刊店長情報 税金対策いろいろ 2019 9 16
軽減税率についての問い合わせと相談が続いています。他店がどう対応しているか知りたい模様。親しい店とやり取りしている筈ですが軒数が限られています。当方に問い合わせがあるのは毎週の納品軒数が多いからでしょう。自然食品店その他の店を40~50軒廻っています。
今回の税率変更は複雑です。一物五価 「ウソでしょう」と突っ込みたくなるくらいです。飲食の場合が複雑。店内と店外で価格が違うと言うのは当初から言われています。
複雑なのは支払い方法で「ポイント還元」されるからです。これが判りづらい。キャッシュレス決済した場合ポイントで還元されるのです。2%3%5%大規模店にはないサービスらしい。これって不平等の極みです。店側はこれに全部対応しようとすれば大変です。いろいろな業者が乱立状態だからです。読み込み機が沢山必要です。と言っていたら「どこの会社の物でもOk」と言う器具が出来たらしいです。でもタダではありません。5万円以上します。
今までのクレジット決済は店に入金されるまで1か月近くかかります。手数料もバカになりません。世界では日本だけバカ高。新たな決済方式はその場で店に入金されます。店にとってはありがたい。数年間手数料無料。これが普及の決め手です。無料期間が過ぎると店側が拒むかも知れません。収益を圧迫するからです。薄利多売の商売をしている店では手数料は馬鹿に出来ません。
キャッシュレス決済が進んでいる国は中国、韓国とかです。ヨーロッパも進んでいるのですがドイツは日本並みに現金決済の国です。理由は判りません。戦争と関係があるらしい。
今回の税率変更について自然食品店は大部分真面目な対応をしています。優等生組はもう対策が終わっています。当方のような落第組はこれからです。ソフトは5月に発注。着かないので調べてみると以前の住所に発送されたらしい。そのままになっていたとか。当方の対策はソフトの入れ替えと税込表示を税抜表示に転換です。かなり大変な作業。と言っていますが僕は何もしません。又出来ません。息子がせっせとしています。入れ替え終了後に当方のパソコンにもソフトをいれてからばたばたする事になるのでしょう。間際にならないと真剣にならないのが僕です。いつも泥縄です。今回も慌てるのは10月になってからかも。性格ですからしょうがないです。
自然食品店は対策を続けていますが対策をしていない取引先もあります。高齢80才の女性薬屋店主「もう何時辞めてもいいのでレジを買うつもりはない」と言うのです。「一日の来店数は?」と聞くと「1週間のうち坊主が何日もある。来ても2~3人」「薬のお客さん?」と聞くと「ほとんど健康食品」と言うのです。当方との取引はほとんど食品。全部粗品用です。これを聞いて「それなら文房具屋に売っている納品伝票で処理したら。領収書は書かずに領収済みのハンコを押せばいい」とアドバイス。これだとレジ不用です。1日に2~3人ぐらいで買い上げのアイテムも数個ならこれで充分でしょう。僕が化粧品扱いの卸だったらパソコン入力はしなくても済むのです。
これ以外では美容室。本来はレジ不用の筈ですが大部分の店はレジを入れています。更にキャッシュレス決済の店もあります。組合が一斉に導入したと聞きました。キャッシュレス支払いはほとんど使われていません。ここでもレジの問題が。店売品の扱いです。雑貨化粧品は10%ですが健康食品は8%。軽減税率対応のレジが必要です。対策を取っている当方取引美容室は皆無。ある店は「レジは今のまま 10%の差額分は私がかぶる」と言います。差額は小額。
「税金なんか なくしちゃえ」と言いたい気分。税金をこちらが計算する現行方式は無理があるのです。賽銭を入れる時「金額を書いたものを付けて入れろ」と言っているのと同じ。変です。
一番判りやすいのは消費税、所得税を全廃。江戸時代の棟別銭方式にするのがお勧め。土地と建物に税金をかけるのがいいのです。ごまかしが出来ません。現行方式で税金をちゃんと支払ってもらいたいなら税務署が「無料出張して計算する」が一番。これだと忙しい僕ちゃんは大助かり。