週刊店長情報 炭火焼が美味しい訳 27 4 20
価格表について
配布した価格表かなり間違いが判明。時間をかけて訂正したものを配布予定です。
りんご終了
毎年突然に終了していますが今年も今回で終了 一部お届け出来ません。
炭火焼が美味しい訳
今年のセミナー講師の料理の仕方をいろいろ試しています。先日は鯛1匹もらったので弱火で焼いてみました。今までは強火で焼いていました。いつも焼き過ぎか生焼けです。普通に考えれば弱火では芯まで焼けない筈です。結果今までで一番の焼き具合になりました。アバウトな僕が塩も計りました。260gの鯛なので生体内の塩分濃度0.8%計算して2gの塩。2gなんて僅かだと思っていましたがしっかり計ると結構な容量です。知らなかったのです。いつもいいかげんというか気分次第で塩を振っていました。メンバーの一人が友人と焼肉屋で肉を弱火で焼いたら「めちゃ 美味しかった」と友人が感激。ステーキとハンバークを同じフライパンで焼いてみました。鶏モモ肉を「皮を下に」して焼いてもみました。今まで何回焼いてもうまく焼けなかったのです。生焼けの場合電子レンジで「チン」すればいいのですが京都の僕の部屋にはレンジがありません。危険だと言う理由ではなく「貧乏なだけ」志は低いのです。何でも作ってみないと人に話は出来ません。本の中身を全部暗記するぐらいでないと人に説明出来ません。弱火調理では食べた人がみんな「美味しい」と言ってくれます。餃子も前回とかに紹介した焼き方で焼いてみました。油を引いて餃子を乗せ、水をかけて蓋をして弱火にかけるのです。今までのやり方とは順序が逆です。これも美味しかったです。弱火調理は肉の場合40度~60度でたんぱく質がアミノ酸に変質します。急激に温度を上げないので肉の収縮が少なくて済みます。この時に最初に出る水分は拭き取ります。これは灰汁です。野菜の場合はペクチンのとける温度が70度弱火調理ではこの温度帯をゆっくり過ぎていきます。この場合も初めの出てくる水分は拭き取ります。これも灰汁だと説明しています。今回の水島先生の講演でいろいろな事が判りました。昔「遠火の強火で魚を焼く」のがいいと本で読みました。日本料理の本だったと記憶しています。その時は納得していたのです。「プロは違うなぁ」と。この時は遠赤効果とか説明していました。これだって強火にしないで初めから弱火にすればいいのです。釜戸で炊く御飯が美味しいのも同じかも知れません。「始めちょろちょろ半ぱっぱ」この時のちょろちょろは弱火なのです。初めから終わりまで弱火でも一向に構わない筈です。僕は鍋でご飯を炊いていました。この時は弱火で炊き続けるのですがしばらくすると吹きこぼれて火が勝手に消えてしまいます。そのままほっとくと御飯が出来上がります。わざわざ火を止める必要がないのです。炊飯ジャーより早く炊けます。給水時間をいれても30分です。ジャーは50分かかります。「かまどだき風」というのは弱火なのです。判ってしまうと「なんじゃ。そういう事か」となるのですが知らないと数万円のジャーを買う事になるのです。今の僕は土鍋で炊いています。「美味しいご飯を」とか言う殊勝な心構えではなく家で使いきらないようなので僕がもらって使っているだけ。「炭火焼が美味しい」というのも納得。そりゃそうでしょう。炭火焼きで炎が網まで届いていると言う事は聞いた事がないです。炭火焼は炭火が美味しさの秘訣ではないのです。秘訣は弱火になるからです。「そんなこと言っても炭火は赤くなっているぞ」と言われそうです。更に「備長炭が美味しさの秘訣」とも言われそう。更に「遠赤効果も期待できる」いろいろ言ったところで結果弱火になっているのです。ここまで言うと僕は炭火焼き肉店から石を投げられそうです。高価な備長炭を使っているのに弱火と同じでは「許せん」からです。彼らのコンセセプトというかプライドが傷ついてしまいます。「黙っていろ」と言われそう。結果「だからあんたは嫌われる」