週間店長情報 高すぎる有機JAS食品 2024.07.15
「これは売れる、売れない」という判断はなるべくしないようにしています。「当たらない」からです。と言うか詳しくないアイテムは判らないのです。判らない僕が「売れる、売れない」判断できないのが当たり前です。自分の守備範囲のアイテムは少ないのです。
有機JAS制度が出来た頃「これからはJAS商品の取り扱いが主流になる」と考え有機JASアイテムを探して取扱いを増やそうといろいろ探しました。その中の1つがお菓子アイテムです。精○堂あられと言うのを取り扱いました。価格はかなり高価です。有機JASだったので「そこそこ売れるだろう」と思いました。結果は「全く売れなかった」です。おかしい 少しは売れていい筈です。賞味期限も短いです。卸価格も高く殆ど利益は出ませんでした。毎回期限切れになってしまい結局取扱休止。普段食べるお菓子としては高すぎたのでしよう。
有機JASアイテムだけでなく無農薬無肥料栽培加工農産物もこれからの商品だと思いました。この業界の人なら誰でも同じ考えをするでしょう。飛騨高山のよ○ま農園の漬物の取扱いを始めました。赤カブ漬けは売れると確信、沢庵も売れて当たり前だと判断しました。価格は国産無添加アイテムより少し高めです。味も関西の味に近いです。らっきょう漬けも売れるだろうと。先方も「○○はよく売れている」と言っています。期待しての取り扱いでした。しかし売れませんでした。赤カブも沢庵も売れないのです。値下げしても売れませんでした。沢庵の無農薬は自然食品店ではありません。売れるのが当たり前のはずです。でもそうならなかったのです。理由は不明。○の味との違いは甘み成分が入っていない事です。○の味の沢庵の甘み成分は渋柿の皮。昔作りだとよ○ま農園の方に軍配が上がるのです。この業界の人は「昔の製法の商品」を望みます。と僕は考えたのですが結果はそうならなかったのです。結果休止になりました。
沢庵については「昔ながらの製法」にこだわった沢庵も取り扱いました。和歌山産です。これも期待しましたがダメでした。糠も取り除いていません。これもダメな原因でした。生産者は卸を想定していません。自店だけでの販売でした。それを無理してお願いしたのですがダメでした。価格も少し高めでした。今の人には甘み成分皆無の沢庵漬けは受けないと実感しました。昔の製法というのは?だと悟りました。今の時代にマッチしないアイテムは売れないのです。
昔ながらのアイテムを求めている皆さんの生活は昔ながらではないのです。現代の生活が基本にあるのです。誰もそういう事を話しません。僕は実際に売ってみて「今の人」と「昔の人」は違うと知りました。昔ながらの生活はほんの一握りの人しかしていないのです。クーラーのない生活は殆どの人はしていないのです。暑いと言って冷たいアイスを食べる人もいればクーラーがんがんの部屋で温かいラーメンを食べている人もいるのです。後者の方が贅沢?
何回も話していますが「タマゴボーロ」を追いかけています。販売されている有機タマゴボーロは50g?400円で販売されています。2つの会社が同じ価格で販売。「これっておかしい」と僕は考えています。理由は自分で作ればはるかに安くに作れるからです。「クックパッド」に作り方が出ています。材料だけなら10分の1以下で出来るのです。おかしいと思うのは僕だけ?
大量製造すれば安くなると誰もが考えます。それが馬鹿高。ネットではいろいろなアイテムの作り方が紹介されています。市販のタマゴボーロもいろいろなバージョンが販売されています。有機タマゴボーロは1アイテムです。大量製造は安価になると考えるのが普通です。それが安価どころか誰も買えない価格なっているのです。競争がないから馬鹿高でも買う人は一定数はいるでしょう。関西では皆無でしょうが所得の高い関東では売れているかもしれません。お坊ちゃま、お嬢ちゃん用アイテムになっているのです。企画している会社の担当者の話だと更に高いオーガニック有精卵を使った物を計画しているというのです。高すぎる有機JAS食品?関西人は眼中にない。