週刊店長情報 片伸(へんしん)療法 2024.03.18
今回は僕が17日の「らっく投げ銭セミナー」で紹介する実技の内容です。毎回操体法の実技の説明を続けてきました。今回だけ違う内容になります。内容は重心の偏りを見つけて修正する方法です。重心の偏りを見つける方法を4つ紹介します。そのうちの一つでも出来ればいいのです。プロでなくても誰でも簡単に出来ます。
一つ目は足の長さを計る方法です。足の長さは「フットスケール」と言うものが手に入れば簡単に出来ます。その際両足を着いた状態で計るより片方の足に全体重をかけて計るのがお勧めです。全荷重って呼んでいます。両足を着いたままで計るより足サイズは大きくなります。
足サイズは全荷重で計れば左右の足サイズは2~3ミリ差が出ます。足の相談日のある診療所ではシューフィッターが足サイズを計りますがほとんどの人に差が出ていました。靴選びの時は差があっても影響はありません。理由は靴の先には空洞があるからです。専門的には「捨て寸」って呼んでいます。これが1センチぐらいあるので左右の差が2~3ミリあっても足が靴の中に納まるからです。靴屋さんで足サイズを計るのはコンフォート靴を取り扱っている店ぐらいです。実際に皆さんが足の計測をするのは結構面倒です。その為次の方法を紹介することに。
五本指の踵付きの靴下を履いている人に有効な方法です。五本指踵付き靴下は左右同じではなく別々です。履き続けるとどちらかが先に破れます。特に絹の靴下は早く破れます。早く破れた方に重心が偏っていると判断できるのです。破れた部位にも注目する必要があります。僕は10足以上破れた靴下を保存しています。その上破れた靴下も履いたりします。履き続けると別の部位が破れるのです。僕の場合の破れる部位は右小ユビ側です。これだと靴屋は「いずれ右膝の内側が痛くなるでぇ」と言うでしょう。いわゆるO脚気味になっているのです。O脚になるとひざの内側が痛くなります。僕の場合の対策は草履の踵の外側にスポンジをはめて凌いでいます。痛み止めの注射は効きますがすぐに元に戻ります。筋トレを勧めたいですが若い人向けです。年配者には僕がしているスポンジがお勧めです。医者ではそういう対策はしてくれません。破れた靴下を僕のように大事に保管している人は皆無でしょう。そこで次の提案です。
靴底の減り具合を観察する方法です。靴は履き続けると減ります。左右の減り具合を観察するとどちらかが多く減っている筈です。これでもダメな場合があります。靴底の材質によるのです。材質がスポンジ底だと減り具合が大きいのですがゴム底だと減りが少ないのです。ビジネスシューズは大部分ゴム底です。その上体重のある人だと判りやすいのですが軽い人だと判りにくいのです。
そこで次の手を考えました。靴の片方ずつの重さを計る方法です。これだと1g単位で差が出てきます。数値化されるのです。この場合は軽い方の靴に重心がかかっていると判断できます。この方法なら誰でも簡単に重心のかかっている方を見つけることが出来ます。1足では不安だと言う人は2~3足の靴又は草履を計ればいいのです。体重の偏りが判れば修正します。
重心の偏りは右か左かどちらかになります。右に偏っている人は右を伸ばす動きをするのです。動きは片方の手をまっすぐに上に伸ばします。あくびをするくらいのスピードで息を吐きながら、最後までいったら一息ついてゆっくり戻ります。この動きを3~5回します。次は曲げ伸ばしです。曲げながら伸ばします。ここでも息を吐きながらゆっくりと最後まで行ったら一息ついてゆっくり戻ります。これも3~5回します。最後は捻り伸ばしです。後ろ上方向に伸ばすのです。これも3~5回同じ要領で行います。右か左かどちらかです。両方しません。操体法のようにどちらか楽かとか動きやすい方とか言う事をしません。更に再動診と言うのもしません。朝起きた時とか夜寝る時とか仕事が終わった時更には運動前後の修正体操として行うとよいのです。ここまで読んで「これって操体法」と言えないと誰でも言うでしょう。名前は片方だけ伸ばすので片伸療法です。